Project/Area Number |
22K10825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
渡邉 千春 新潟医療福祉大学, 看護学部, 教授 (50613428)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | がん / 薬物療法 / 電話相談 / 外来薬物療法 / アルゴリズム / がん患者 / 外来看護 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、外来薬物療法を受けるがん患者のニーズを見極め、適切かつタイムリーな電話相談を行うためのアルゴリズムを開発する。これにより外来看護師の電話相談対応力を高め、患者のニーズに即した電話相談に繋がると考えている。研究計画として、初年度は、がん患者の電話相談に関する国内外の文献検討を行った後、がん患者を対象とした電話相談に対する満足度等の実態調査を行う。また次年度は、がん患者を対象とした電話相談ニーズについての質的研究、熟練看護師を対象とした電話相談プロセスの質的研究を行う。最終年度は、専門家の意見を踏まえながらアルゴリズムを開発、実施し、評価へと繋げていく予定である。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、日本における医療電話相談の現状と課題について概観することを目的に文献レビューを行った。医学中央雑誌web版を用いて、キーワードを「電話相談」として、過去5年間の原著論文12件が対象となった。内容や目的を質的に分析した結果、【電話相談による相談者の反応・影響】【対応する看護師の困難・対処】などの5つに分類された。これらの結果から、効果的かつ適切な電話相談を行うためのアルゴリズムなどのツール開発の必要性が示唆された。本結果は、日本教育工学会(京都)にてポスター発表を行った。 また、この結果を受けて、ツール開発に必要な、外来化学療法を受けるがん患者に対する熟練看護師の電話相談の対応について、模擬患者を用いたシミュレーションと半構造化面接法によるインタビューを実施した。研究対象は、関東甲信越にあるがん診療連携拠点病院3施設に勤務し、熟練した電話相談対応技術をもつ看護師11名とした。対象の選定条件は1)がん看護経験年数が通算10年以上である者、2)現在、外来薬物療法を受けるがん患者からの電話相談に対応している者、3)がん看護の専門家(がん看護専門看護師、がん化学療法認定看護師、緩和ケア認定看護師)より外来薬物療法を受けるがん患者の電話相談に卓越しており、本研究の対象者に相応しいと推薦を受けた者である。シミュレーションは、がん看護専門看護師2名と検討し、免疫チェックポイント阻害剤使用中の事例を作成した。それに基づいた模擬患者とシミュレーションを実施した。直後、シミュレーション時の音声データをストップモーション法を用いて振り返った後、インタビューを実施した。現在データ収集は11名全て終了し、現在分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始初年度より、コロナ禍の影響を受け実際のデータ収集の調整がつかずにいた。今年度は文献レビューを踏まえて、データ収集まで行うことができたが、前年度の影響から完全に回復したとは十分に言い難い。特に今年度のデータ収集については、対象を外来看護師とし、電話相談の実際を把握するためにシミュレーションを実施した。施設側に研究許可を頂いたものの勤務時間外でのデータ収集となったことで、対象者数を確保することに時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在収集したデータについて、当初「電話相談対応のプロセス」を明らかにすることを目的としていたが、その後の検討により「電話相談に即応するための要素」としてテーマを変更することを検討している。理由として、本研究課題であるアルゴリズム開発について、繰り返し検討、データ収集をしている中で、アルゴリズムが適切なのかという課題が生じた。また、熟練看護師の対応プロセスは熟練ならではの対応であるため、それを明らかにしてもツール化することが困難ではないかとの指摘もあった。現在、ツールについて再検討をしているが、まずは「電話相談に即応するための要素」を明らかにし、これをベースにツール開発を進めていく。また、この分析結果は本年度中に日本教育工学会で発表・投稿を予定している。
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