Project/Area Number |
22K10890
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
師岡 友紀 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (40379269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒尾 晴惠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50326302)
梅下 浩司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 名誉教授 (60252649)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 肝移植 / 肝がん / 移植看護 / がん看護 / 生体ドナー / 臓器移植 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、肝移植が治療の選択肢となりうる肝がん患者に対する看護を開発することである。これまで移植医療において、レシピエント移植コーディネーターが先駆者かつ牽引者として学術的発展と看護の基盤形成に貢献してきた。しかし、がん看護領域の看護師が、どのように関わりを持ってきたのかは明らかでない。そこで、本研究では、肝移植適応のある肝がん患者の支援において、移植看護、がん看護、それぞれの専門家の抱える課題を質的に明らかにすることを出発点とし、専門家会議により看護の融合を図り、診断期から緩和ケアまでトータルな支援を確立することを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は修正した研究計画に則って調査を実施した。まず、肝移植適応のあるがん患者に対する看護実践経験のある看護師およびレシピエント移植コーディネーターを対象とした面接調査の実施にあたり、研究責任者所属の倫理審査委員会の審査を受け承認を得た。その後、研究分担者の所属施設の倫理審査を申請し承認を得た。 今年度は、1名の面接調査と分析を終えた。結果から、肝移植が必要となる対象への看護実践は、がん患者もそうではない患者も、大きな変わりはないことが語られた。一方で様々な難しさがあり、肝移植という選択肢を情報提供する対象とそのタイミングを見極める難しさがあること、肝移植を選択した場合、手術に向け緩和ケアからのギアチェンジが必要になること、肝移植に知見のある医療者が限定的であるため、手術前の対象が必要な看護を受けられない可能性があることなど語られた。また、こうした難しさの背景には、臓器移植と骨髄移植との違いに象徴されるように、臓器移植が医療者にとってもなじみのない治療であることも影響している可能性が語られた。 現状、研究分担者の協力依頼と紹介により、対象候補となる計4名看護師の紹介を受けることができ、順次調査を実施する予定である。経験を豊かに語ることが期待される候補者を推薦いただいているため、丁寧に聴き取り分析を行う。また、レシピエント移植コーディネーターの依頼を引き続き進めていく。研究の進捗が遅れているため、研究期間内に専門家会議を開催できるよう、分析に並行し重要な看護実践項目の抽出を行うことで対処する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度に教育業務の過剰により研究実施が滞ってしまったが、その影響が尾を引いている。また、2023年度は実施に向け倫理審査を受けたが、研究責任者の所属施設の倫理審査の承認を得た後、研究分担者の所属施設の倫理審査を受ける段階で計画書の修正が必要となり、再度、研究責任者の所属施設の倫理審査を受ける必要が生じたことで、2施設の承認を得るため半年以上を要してしまった。その点も研究の遅れをさらに大きくしている。 さらに、肝移植施設が限定的であることで看護実践の経験のある看護師が限られており、候補者の選定や依頼、内諾を得ることにも想定以上に時間を要したことも、進度が遅れる一因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
所属施設において教育業務の支援が得られるようになり、過度な負担は解消しつつある。今後、研究時間の確保のため、教育業務の支援をできるだけ受ける。既に、研究実施上必要となる倫理審査を終えているため、今後は想定外の遅れは生じないと考える。しかし、1年近い進度の遅れを取り戻す必要がある。今後もできるだけ多くの対象候補者に積極的かつ速やかに依頼を行い、協力を得るため努力を行う。実施にあたりアルバイトを雇用し、メールでの対象への依頼などサポートを得て、研究の遅れをできる限り取り戻せるようにする。分析はNvivo(分析ソフト)を用いて効率的に実施できているが、そうした作業においてもアルバイトの支援を得られるよう、分析に知見のあるアルバイトの雇用も検討する。専門家会議を研究期間内に実施できるよう、分析に並行し専門家会議に提示する看護実践の内容を整理する。
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