精神障害者を対象とした訪問看護の質向上のための研修プログラムの開発
Project/Area Number |
22K11177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58080:Gerontological nursing and community health nursing-related
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
小西 美里 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (10458440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 浩子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40234950)
大澤 真奈美 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (50331335)
飯田 苗恵 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (80272269)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
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Keywords | 精神障害者 / 家族 / プロセス / M-GTA / 精神科訪問看護 / 看護師 / 家族ケア / 研修プログラム / 精神看護 / 訪問看護 |
Outline of Research at the Start |
精神障害者の地域移行とともに在宅精神障害者が増加し、訪問看護は今後の地域精神医療を支える重要な役割を担っている。しかしながら、精神障害者を対象とした訪問看護には、精神科の看護経験のない看護師が多いこと、少人数体制により外部の研修会に参加しにくいこと等の課題がある。 そこで本研究は、精神科認定看護師との対話型の交流やICT等を活用した研修プログラムの開発を目指す。プログラムには、専門的視点から訪問看護師にとって解決の必要性の高い課題を選定し、看護師経験や所属の強みを生かした検討会等を設定することで、精神障害者への訪問看護の質向上につながると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、精神障害者を対象とする訪問看護師にとって解決の必要性の高い課題を検討し、訪問看護師のニーズに基づいた研修プログラムを開発することを目的としている。 精神科訪問看護の対象は、精神障害者とその家族であり、訪問看護師には家族も含めた質の高いケアが求められている。疾患や障害をもつ人、またその家族は、様々な苦悩を抱えながらも時に喜びや幸せを感じるなど日々複雑な思いを抱えながら生活を続けている。訪問看護師は、このような対象に寄り添いながら質の高いケアを提供する必要がある。 そこで、本年度は、疾患・障害をもつ人およびその家族が歩むプロセスを明らかにし、精神科訪問看護師が質の高いケアを提供するための対象理解への示唆を得ることを目的に文献調査を実施した。疾患・障害をもつ人、その家族の歩むプロセスが記載されている11文献を選定した。分析焦点者は、疾患・障害をもつ人が7件、その家族が4件であった。主な分析テーマは、分析焦点者が生きるプロセス、意味を見出すプロセス、向き合うプロセスなどであった。プロセスの共通性として、長きにわたる時間軸があり、その経過の中で、苦悩や脅威、葛藤などの複雑な思いを抱えながら、行きつ戻りつの繰り返しやサイクルの中を循環するという「行き詰まり」が見出された。一方、行き詰まりの中で、やがて何らかの「気づき」が契機となり、覚悟や決意などの前に進むためのスイッチが入ると、再び歩みを進めるプロセスもあった。このプロセスの根底には、家族の絆や願望が存在していた。 看護師は、看護の対象となる人の行き詰まりに対し、早期に解決しようとする傾向にあるが、本調査により、疾患・障害をもつ人、またその家族が行き詰まりを経験した後、何らかの気づきを得て自ら再び歩みを進めるまで、寄り添い見守る支援が重要であるという示唆が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R4年度に実施した文献調査を通じて、精神科訪問看護における現状と課題を把握するための基礎資料を得ることができた。検討の結果、まずは精神科訪問看護の対象となる疾患を抱えた当時者ならびにその家族への十分な理解が必要であることが示された。そこで、R5年度は、文献調査を通じて、疾患・障害をもつ人およびその家族が歩むプロセスを明らかにすることができた。また、精神科訪問看護師が家族の思いに寄り添い質の高いケアを提供するために必要となるインタビュー調査の準備を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、訪問看護師のニーズに基づいた研修プログラムを開発するために、精神障害者を対象とする訪問看護師にとって解決の必要性の高い課題を検討していく。まずは、看護の対象となる精神障害者やその家族の十分な理解が必要となるため、精神障害者の家族を対象としたインタビュー調査を進めていく方針である。合わせて、精神障害者の家族を対象とした質問紙調査を実施し、精神障害者やその家族の現状、ならびに精神科訪問看護への関わりを対象者の視点から明確化する方針である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)