Project/Area Number |
22K11486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | Hagoromo International University |
Principal Investigator |
惠美 真子 羽衣国際大学, 人間生活学部, 講師 (70791961)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2026: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 中学生男子 / 成長期 / サッカー / スポーツ栄養 / 栄養サポート / 栄養マネジメント / 将来予測分析 / 第二発育急進期(スパート) / スポーツ栄養サポート |
Outline of Research at the Start |
中学生男子は第二発育急進期(スパート)の最中にあり、アスリートであればさらにエネルギー消費量が大きく代謝に必須な栄養素が多種多様であるため、中学3年間継続したスポーツ栄養学的介入が要である。本研究では、応募者が継続的に栄養サポートしている地域サッカークラブの中学生選手と保護者の協力を得て、3年間の栄養サポートを実践し、継続的に身体組成や体力レベル・ケガの発生状況・血液性状・食事摂取状況等を調査してそのデータを蓄積する。さらに高校生以降の身長・体重・競技成績等のデータも取得し、スパート前の中学生に「こう食べれば将来こういう体格・選手になれる」可能性を示す「将来予測分析」を作成する基盤を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
中学生男子は第二発育急進期(スパート)の最中にあり、アスリートであればさらにエネルギー消費量が大きく代謝に必須な栄養素が多種多様である。中学生男子アスリートの怪我を予防しパフォーマンスを向上させるためには、年齢と競技特性に応じた適切なスポーツ栄養学的介入を継続して行うことが求められる。 本研究の目的は、①成長期の中学生選手の発育に応じたスポーツ栄養サポートを3年間実践し、②当該選手と保護者が将来的に自己管理を行えるようにすることである。さらに③3年間の身体組成・消費エネルギー・食事摂取状況・睡眠等のデータと、④可能な限り中学卒業後、高校生以降の身長・体重等のデータを蓄積して、成長期の選手に対する個別栄養指導に有用な「将来予測分析」開発の基盤を構築したいと考えている。 2023年度は、継続的に栄養サポートしている地域サッカークラブに所属する中学1年生12名(新規)、2年生16名(継続)、合計28名を被験者とし、研究計画にのっとり、4~6月準備期・7月試合期・8月移行期・9月~11月試合期・12~2月移行期・3月準備期の期分けに応じて、4・6・8・10・12・2月の年6回の身体測定(身長とIn Body270にて体組成測定)、9・12月の年2回の身体活動量測定(腕時計型活動量計Polar Unite)・食事調査(秤量記録法と写真撮影法を併用)・血液検査(46項目 医療機関にて早朝空腹時の採血)・骨密度測定(超音波骨密度測定装置AOS-100SA)、5・9・2月の年3回のフィットネステスト(4種)等を行った。これらのデータをもとに、栄養セミナーや食事調査結果の個別フィードバックを行い、総合的な栄養介入を実践した。2024年度も中学1年生から10名程度被験者を募り、2024年度中学1年生が3年生になるまでのデータを蓄積し、「将来予測分析」開発の基盤を構築する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
①2023年度の被験者は、地域サッカークラブに所属する中学1年生選手から新規10名募ったところ12名の希望があった。2022年度から継続の2年生16名は全員同意が得られ、合計28名であった。2年生選手1名がケガで活動を中止したが、それ以外はほぼ全て計画通りデータを取得できた。 ②身体計測(身長とIn Body270にて体組成測定)は、2022年度は練習や試合スケジュールの都合上、測定時間が違うことがあったが、2023年度は全て午後に統一して実施できた。 ③身体活動量測定は、腕時計型活動量計Polar VantageM が販売終了したため、Polar Uniteに機種を変更した。新機種も、本研究において取得したいデータは前機種と何ら変わりなく取得できた。2023年度は夏季と冬季の活動量の差を検証するため、選手の所属中学校の校長に承諾を得て、9月と12月に学校活動中の活動量も含む1週間の活動量を測定できた。合わせて同時期に1週間の食事調査(秤量記録法と写真撮影法を併用)も実施した。冬季はインフルエンザ等が流行し、病欠や学級閉鎖により活動が制限された場合には、データの再計測を実施した。 ④ 血液性状については、2022年度、ヘモグロビン12.0g/dl以下の貧血と診断される選手は見られなかったがフェリチン(Fer)低値が課題であった。2023年度は8月と12月の年2回血液検査を実施した。8月の血液検査におけるFer値35ng/mlを基準として低Fer群(n=16)と高Fer群(n=11)に分け、個別に栄養指導を行ったところ、12月に低Fer 群のFer値は有意に増加した。また、血清25-ヒドロキシビタミンDの項目を追加し、ビタミンDについても夏季と冬季の差を検証中である。 ⑤2023年度から超音波骨密度測定装置AOS-100SAによる骨密度測定も8月と12月に実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
①新規中学1年生、継続2・3年生の選手と保護者を対象に、オンライン説明会を開催し、1年生6名、2年生12名、3年生15名の同意を得られた。2024年度は33名の被験者についてデータを取得する予定である。 ②身長計測とIn Body270を用いた体組成測定は4・6・8・10・12・2月の年6回実施する。フィットネステスト(4種)は5・9・2月の年3回、骨密度測定(超音波骨密度測定装置AOS-100SA)は8月・12月の年2回、実施する。身体活動量計測(Polar Unite)と食事調査(秤量記録法と写真撮影法を併用) ・血液検査(46項目 医療機関にて早朝空腹時の採血)は、3年生は8月、1・2年生は12月に実施する。2024年度は被験者が多いため、身体活動量測定・食事調査・血液検査のみ、学年ごとに夏季と冬季に分けて実施するが、各々のデータ取得を行う月を揃えることにより、解析ならびに考察時にも選手の体の状態をより確信をもって把握できる。 ③2023年度血清Fer値に着目し解析を行ったところ、身長が低くこれから成長スパートを迎えるため骨の成長が活発な選手では、低Fer値・高ALP値を示し、貯蔵鉄の充足により運動パフォーマンスが向上した。2024年度も被験者を増やし継続的に検証する。 ④2023年度血清25-ヒドロキシビタミンD値は、夏季と冬季では紫外線の影響が大きく夏季が有意に高かった。2024年度は重点的にビタミンDについて栄養指導し、夏季と冬季の食事摂取量及び血清25-ヒドロキシビタミンD値の変化と身長・体組成や骨密度・フィットネステストとの関連を検証する。 ⑤2024年3月末には、2022年から継続被験者15名の中学3年間のデータが取得できる予定である。これまで取得したデータをさまざまな角度から解析し、発育や栄養状態と競技パフォーマンスの関係性を検討する。
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