分割統治法の高度化による中間形行列に対する高性能固有値ソルバの実現
Project/Area Number |
22K12047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60090:High performance computing-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
廣田 悠輔 福井大学, 学術研究院工学系部門, 助教 (60709765)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 高性能計算 / 固有値問題 / 分割統治法 / 帯行列 |
Outline of Research at the Start |
実対称密行列等の固有値問題は,与えられた行列を三重対角行列や帯行列などの中間形行列に変換し,中間形行列の固有値問題の求解結果に基づいて,元の固有値問題を解くのが一般的である.本研究は,固有値問題に対する解法の一つである分割統治法の様々な性質を明らかにし,その結果を応用することで,帯行列を始めとする中間形行列に対する高性能な固有値ソルバを実現することを目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,行列の固有値計算手法の一つである分割統治法の高度化について研究を行っている.分割統治法は三重対角行列や帯行列などに対する固有値計算を行う際の有力な選択肢の一つであり,その高速化が求められている.分割統治法はこれまでにも様々な研究が行われているが,アルゴリズム中のデフレーションと呼ばれる処理の振る舞い,帯行列向け分割統治法における項の処理順序,分割ツリー生成における分割点の自由度の活用法など,アルゴリムの重要性にもかかわらず十分明らかにされていない点が多数存在する.したがって,それらの解明が重要となっている.また,分割統治法は現在は実対称帯行列など限られたクラスの行列にのみ適用されるが,分割統治法の原理上はより広いクラスの行列に適用できる可能性がある.したがって,分割統治法の適用可能な新たな行列クラスの開発や,分割統治法の適用可能な行列クラスへの変形手法の研究により,分割統治法の応用範囲を拡大することも重要である. 2023年度は前年度に引き続き,実対称帯行列を半帯幅の小さい実対称帯行列に変換するアルゴリズムに関する研究を実施した.前年度の研究によりアルゴリズムの計算量を最小化する手法については十分明らかにされていたが,計算量の最小化は必ずしもプログラム実行時間の最小化を意味せず,実用上の観点から重要な実行時間を短く抑える方法は未研究であった.本研究では実対称帯行列化プログラムの中でのキャッシュメモリの使用に着目し,プログラムの実行時間を削減するパラメータの決定法を提案した.また,そのようなパラメータで実対称帯行列化プログラムを実行すると実際の計算機で高速化が実現できることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は,2022年度に引き続き有力な行列クラスである実対称帯行列への変換アルゴリズムの高速化に関する研究を行い,理論および実装に関する進展が得られ,結果に関する学会発表も実施された.一方,本研究課題で重要となる分割統治法アルゴリズムの,デフレーションと呼ばれる処理の振る舞い,帯行列向け分割統治法における項の処理順序,分割ツリー生成における分割点の自由度の活用法などに関する研究では,研究代表者が十分な時間を割り当てられなかったことなどにより十分な進捗が得られてなかった.このため,現在までの進捗状況は「やや遅れている」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,2022年度から2023年度に十分実施できなかった小課題(基本となる分割統治法アルゴリズムの未解明点の解明)を中心に研究する.2024年度は2023年度よりも多くの研究時間を割り当てることで試作プログラムによる評価作業を進める.研究進捗が進捗が早い場合には,分割統治法ソルバのスパコン向け実装についても研究を実施する.また,課題最終年度であることを踏まえ,学会発表,論文投稿および研究ソフトウェア公開などのアウトリーチも優先して行いたい.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)