自閉症スペクトラム障害児の言語獲得・コミュニケーション支援を標榜した音象徴の解明
Project/Area Number |
22K12232
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61060:Kansei informatics-related
|
Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
中村 剛士 中部大学, 工学部, 教授 (90303693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジメネス フェリックス 愛知県立大学, 情報科学部, 准教授 (60781507)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | オノマトペ / 音象徴 |
Outline of Research at the Start |
ASD児の音象徴について調査し,ASD児に独自の音象徴が存在するのか否かについて明らかにする.また,独自音象徴が存在するとすれば,それは何か,TD児とは異なるのか否かについて明らかにする.さらに,独自音象徴の存在が確認できた場合は,それらをモデル化する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
オノマトペは,幼児・児童の言語獲得・コミュニケーションに有用であり,幼児期・児童期の音声コミュニケーションに重要な役割を果たす.オノマトペには音そのものが特定のイメージを喚起する強い音象徴性があり,これがオノマトペの直観的情報伝達の基礎を成す.他方,自閉症スペクトラム障害(ASD)児は言語獲得が遅く,オノマトペの理解・表現が不得手とされる.この原因について,我々は「ASD児が定型発達(TD)児や成人TD者と異なる独自の音象徴を持つ」ためではないかいう仮説を立てた. この仮説検証のため、2022年度には,実験準備として,実験デザインの検討を行った.実験はオノマトペ・視聴覚刺激・イメージの三者間の関係を調査するデザインとした.例えば, “キラキラ”光る映像を提示し,実験協力者にそのイメージを回答させる,またはオノマトペと映像を同時に提示しイメージの一致不一致を回答させる等である.実験協力者の児童に負荷をかけることなく実施できるデザインとし,児童の年齢・障害レベルに即した実験ができるデザインとした. 実験デザインに基づき,プレ実験を実施した.プレ実験はTD児(24名)を対象とした実験とASD児(10名)を対象とした実験をそれぞれ1回ずつ行った.各実験ともに大きな問題は発生せず実施することができた.これまで実施した実験では,オノマトペと視覚刺激の関係を調査した.具体的には「有声阻害音(濁音)の有無」と「視覚刺激の大きさ」との関係を調査する実験である.一般的な音象徴としては,濁音は大きいものをイメージさせる傾向があるが,これがTD児とASD児にも当てはまるのかを調査するものである.データ数が少ないため,詳細なデータ分析は行っておらず,今後のデータ収集が進み次第,段階的に評価したいと考えている.そのため,実験デザインはそのままの2023年度に改めて被験者を募集し実験を実施することができる見込みである.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画どおり,実験デザイン,プレ実験の実施まで完了しており, 2023年度の研究実施には大きな問題はないと考える.
|
Strategy for Future Research Activity |
被験者募集は現在,協力をお願いしている保育所・発達障害児の支援団体を経由して実施している.今後は,上記以外の募集方法についても検討し,できるだけ多くの実験データの収集を試みたいと考えている.
|
Report
(1 results)
Research Products
(8 results)