Project/Area Number |
22K12396
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 63030:Chemical substance influence on environment-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
北見 俊守 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (70708594)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | ナノ材料 / 炎症 / マクロファージ / 化合物スクリーニング / インフラマソーム / 毒性解析 |
Outline of Research at the Start |
自然免疫応答の1つであるNLRP3インフラマソームは、細胞内の生理的変化を感知することで幅広い病原体に対しての免疫応答を可能にする一方、ナノ材料、環境汚染物質、疾患関連物質などにも反応し、炎症性疾患を促進させる。しかし、物質の何が免疫細胞によって認識され、どのようなメカニズムにより炎症機構を活性化させているか明らかでない。本研究では物質の性質を簡単に多様化できるナノ材料を用い、物質の性質と免疫応答の関係を解明する。この研究は本来の病原体への免疫応答を維持しながら、ナノ材料、環境汚染物質によるインフラマソームの活性化を特異的に阻害し、炎症性疾患の予防、またナノ材料の安全性評価に役立つと期待する。
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Outline of Annual Research Achievements |
自然免疫応答の1つであるNLRP3インフラマソームは、細胞内の生理的変化を感知することで幅広い病原体に対しての免疫応答を可能にする一方、ナノ材料、環境汚染物質、疾患関連物質などにも反応し、炎症性疾患を促進させる。しかし、物質の何が免疫細胞によって認識され、どのようなメカニズムにより炎症機構を活性化させているか明らかでない。本研究では物質の性質を簡単に多様化できるナノ材料を用い、物質の性質と免疫応答の関係を解明する。研究初年度においては、20種類のナノ材料に対する炎症応答をマクロファージで検証し、炎症活性化の強いナノ材料を同定できた。その中でも活性化が最も強かった4種類それぞれに対して化合物スクリーニング(対1280化合物)を行い、炎症活性化の阻害剤を同定することができた。コントロールとしてNLRP3インフラマソーム活性化剤であるニゲリシンを用い、データをフィルターすることで、ナノ材料特異的な阻害剤を同定することができた。2年目においては、スクリーニングから同定された炎症活性化の阻害剤を20種類のナノ材料に対して効果を調べ、「ナノ材料ー阻害剤」の組み合わせを検証することができた。ナノ材料の特徴と阻害剤の効果を比較すると、ナノ材料の粒子径(培地内でのナノ材料の凝集体の直径)が阻害剤の効果に強く関わっていることが分かった。また今まで同定できた阻害剤が全く効果を示さないナノ材料なども見つかり、今まで行った4種類のナノ材料のスクリーニングに加え、より幅広くスクリーニングを展開する必要性が見えてきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、炎症を活性化させるナノ材料のスクリーニングに加え、ナノ材料に対する炎症阻害剤の化合物スクリーニングを計画していた。ナノ材料、またそれらに対する阻害剤のスクリーニングの両方が計画通りに進み、活性化作用が強いナノ材料とそれらに対して特異的に働く阻害剤が見つかった。これらは、本研究の炎症機構解析の基盤となる結果である。これらの阻害剤をもとにその上流に位置する受容体の候補を同定することができ、より詳しいメカニズムの解析を実施することが可能になった。特にナノ材料の特徴(粒子径、ゼータ電位)と阻害剤の効果を比較することができ、阻害剤の効果がナノ材料の粒子径に強く関係していることが分かった。特に粒子径が大きすぎても小さすぎても阻害剤の効果が見られず、粒子径が大腸菌のサイズ範囲に留まる時に強い阻害作用を示した。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目においては、今まで同定できた阻害剤が効果を示さないナノ材料に対しての阻害剤スクリーニング、またキナーゼシグナル伝達、食作用などの標的に特化した化合物ライブラリーの使用も検討しながら、より幅広い「ナノ材料ー阻害剤」の組み合わせを検証し、メカニズム解析に繋げる。特にナノ材料の認識に重要な受容体の同定も行う。
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