Project/Area Number |
22K12650
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
鈴木 紀子 日本女子大学, 文学部, 研究員 (40625117)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 社会的課題 / NPO / ソーシャルビジネス / キャリア / 就労選択 / 起業 / 組織運営 / キャリア形成 / 人材育成 / 女性労働 / 就業選択 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、社会課題の解決を目指す事業(ソーシャルビジネス)で働く女性の就業選択と事業体の組織運営の状況を、社会環境の変化を踏まえて分析する。企業などに比べてNPOなどによる事業では、女性の存在感が高く、社会課題への思いと様々な職務経験を持つ女性が職業キャリアを築く姿がある。近年は新たな制度やコロナ禍の影響などにより、ソーシャルビジネスにも変化が生じている。日本において社会課題への取り組み方や人々の働き方が大きく変わるなか、本研究では、ソーシャルビジネスで働く経験が女性のキャリア形成にもたらす意義や課題などを、事例分析とアンケート調査などから明らかにしていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目となる2023年度は、これまでの研究内容の再考、英国および日本における聞き取り調査、日本で実施するアンケート調査の準備などを行った。 具体的には、第一に、2012~2020年度に科研費で行った研究の再検討を進めるとともに、先行研究のサーベイや近年の社会動向などに関する文献やデータの傾向を整理するなど、研究のまとめを進めるにあたって必要となる点について検討を重ねた。また、一般企業で働く女性のキャリア形成などに関わる文献研究、NPOやソーシャルビジネスにおける担い手や組織運営に関する文献や調査報告などの文献研究を継続した。 第二に、英国・ロンドンにてチャリティや社会的企業で働く女性管理職者およびスタッフに聞き取り調査を行い、個々のキャリア形成や組織運営の状況について理解を深めるとともに、オックスフォード大学の研究者と意見交換を行うなど、海外における展開を検討するための資料収集を行った。国内においても主に関東地方のNPOなどで働く女性管理職などを中心に聞き取り調査を継続したほか、様々な分野の活動の一端を理解するため、各種の催しやオンラインセミナーなどにも参加した。 第三に、2024年に実施するアンケート調査の準備を進めた。研究協力者となるNPOなどの管理職者やスタッフの方々と意見交換をしつつ、アンケート調査の質問項目や実施方法などを検討したほか、学内の倫理審査申請に向けた準備を開始した。 2023年度は、これまでの研究のまとめに欠かせない聞き取り調査およびアンケート調査の準備を行い研究を本格化させながら、次年度の研究が円滑に進むよう関係者との関係構築なども進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度に実施予定であった英国における聞き取り調査は、新型コロナウィルスや急激な円安の進展などの影響により2023年度に延期したものの、それは当初の研究計画の想定の範囲内のことであり、調査は無事に実施することができた。 その一方、アンケート調査の実施については、調査内容や実施方法などについて懸念が生じて実施を再考したことから、準備の開始が少々遅れてしまい、2024年度に実施することにした。その結果、前回調査から10年を経て実施する調査となり、これまでの研究のまとめとして使用するデータという意味では、むしろ区切りの良いタイミングで取得することになると考えている。こうした調査の遅れは研究計画を立案する時に想定していた範囲内のことであり、今後の研究の方向性に大きな影響を及ぼすものではないと判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、引き続き、先行研究の整理や近年の研究動向の検討など文献研究をはじめ、聞き取り調査の事例分析や再考を進める。そして、社会課題の解決を目指すソーシャルビジネスの変遷、社会環境の変化を示すデータおよび女性のキャリア形成の状況について検討を重ねる。これらの研究成果は、学会報告や論文として社会に還元しながら、研究の質と精度を高めていく。 また、アンケート調査を速やかに実施してその結果を整理、検討していく。調査の結果報告を希望する調査回答者には、集計結果を取りまとめた資料を作成して年度内に送付する予定である。併せて、研究のまとめを行いながら、調査結果など研究の成果を社会へ還元していくための準備を進める。
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