Project/Area Number |
22K13213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
大熊 智之 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 准教授 (10804544)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 海外協会 / 移植民奨励 / 近代日本 / 移民と植民 |
Outline of Research at the Start |
近代日本の移植民者がいかなる「移民者」像・「植民者」像を抱いていたのかを明らかにすることは、その進出経緯を解明するために重要な手掛かりとなる。本研究は、戦前の代表的な移植民奨励組織である各県の海外協会について、関連する史資料を収集して移植民奨励の実態を分析し、その一端を解明しようとするものである。 具体的には、満州移民国策化前までに期間を限定し、以下の三点に取り組む。 (1)海外協会の設立経緯および地域別・時期別の特徴の解明、(2)海外協会相互および他の移植民奨励団体との間の人的・情報ネットワークの解明、(3)海外協会による移植民奨励活動に現れた「移民者」像・「植民者」像とその受容の解明である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近代日本の出移民史研究においてこれまでその重要性が指摘されながらも十分には研究されてこなかった、各都道府県の海外協会に関して調査を行い、移植民者の進出経緯の一端を解明しようとするものである。 研究初年度である本年度は、近年の移植民史研究の先行研究を収集し研究動向を把握すること、および全国の海外協会の基礎資料の収集と海外協会が誕生した経緯の解明を試みた。海外協会に関する資料収集は、新型コロナウイルス流行の影響もあり、各地の図書館・資料館等での調査を実施することがほとんどできなかった。そのため古書店からの資料購入を中心に実施し、広島県・熊本県を含む自治体による海外移住史、関係者の著作等の収集を行った。その結果、二次文献を中心とした海外協会に関する基礎的資料をある程度収集することができた。それらの資料を分析することで、海外協会の基礎的な情報の整理と、海外協会が設立され始めた時期の事情についてある程度把握することができた。 しかし本格的な調査・分析の実施までには至らなかったため、次年度は他の海外協会に比して設立年度が早い広島・福岡の海外協会を優先しながら、現地調査によって会報等の一次資料の収集を進める予定である。これまでの調査によって、日本力行会関係者が海外協会の創設に関与した示唆を得ているため、さらなる資料調査を通してその検証も進め、海外協会が誕生した経緯を解明し研究を進展させたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス流行の影響および研究代表者の所属機関の変更等の事情により、図書館・資料館等を利用しての資料調査を十分に行うことができなかった。古書店を通しての資料収集を実施したが、流通する一次資料が少なく思うような成果を上げることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は他の海外協会に比して設立年度が早い広島・福岡の海外協会を優先しながら、現地調査によって会報等の一次資料の収集を進める予定である。これまでの調査によって、日本力行会関係者が海外協会の創設に関与した示唆を得ているため、さらなる資料調査を通してその検証も進め、海外協会が誕生した経緯を解明しすることを目指す。ただし、資料が十分に集まらない場合は、重点を置く海外協会を資料収集が比較的容易な他の海外協会へと変更する可能性も考慮に入れる。以上に加えて、北海道海外協会についても現地調査を行う。その結果を各海外協会についての先行研究とも突き合わせながら比較・考察し、特徴と時期的な変遷を解明する。
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