Project/Area Number |
22K14822
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 38020:Applied microbiology-related
|
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
永沢 亮 愛知医科大学, 医学部, 助教 (00933730)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | コロニー形成 / 微生物培養 / コロニー形成能 / 未培養微生物 / 難培養微生物 / 微生物の培養 |
Outline of Research at the Start |
環境中の全微生物のうち99%以上が分離培養できていないといわれている。その要因として、微生物の分離法として一般的な寒天培地上での培養が自然環境と大きく乖離しており、コロニー形成不可能微生物を取り逃していることが考えられる。従来の研究では、細胞側の遺伝子発現状態や生理活性状態を理解しないままに、培地条件や培養環境の改良がなされてきた。本研究では、微生物細胞自身に焦点を当て「コロニー形成の可否がどのようにして決まるのか」を明らかし、その解析結果を基に未培養細菌の培養化を実現するための論理的方策を明確化する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
寒天平板培養は、自然環境中の微生物を分離する手法として最も一般的かつ簡便な方法である。しかし、寒天培地上の環境と自然環境には大きな乖離がある。培地の調製法や組成を改変することにより、これまでに多くの微生物が取得されてきたが、依然として未培養微生物は多く残されている。培養できない微生物がもつ機能や遺伝子資源は実験による解析ができないため、培養化は新奇機能性物質の発見と応用に不可欠である。本研究では、寒天培地上で生育するモデル微生物の遺伝子発現や生理活性状態を明らかにすることで、寒天平板培養をベースとした新たな微生物分離培養手法の考案を目指している。 本年は、大腸菌を液体培地で培養した時と寒天培地で培養した時の遺伝子発現を網羅的に比較する解析を実施した。植菌前の遺伝子発現のバラつきが解析結果に影響する可能性を排除するため、まず初めに細胞周期の同期処理を行うことを計画した。同期処理条件の検討をしたところ、DL-セリンヒドロキサマートで90分程度処理すれば十分な同期率を達成できることが確認できた。同期処理細胞を液体培地または寒天培地に植菌し、再増殖を開始した細胞の遺伝子発現をRNA-seqで調べたところ、鉄獲得関連遺伝子やいくつかのsmall RNAの発現が液体培養時と比較して寒天平板培養時に有意に上昇していることが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度末の異動により、実験条件の再検討が必要となったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
網羅的遺伝子発現解析により明らかとなった寒天平板培養時に高発現する遺伝子が実際にコロニー形成の可否や速度にどのような影響を与えるのかを遺伝子欠損株や遺伝子発現誘導株を用いて調べることを計画している。
|