Project/Area Number |
22K18114
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
功刀 祐之 京都産業大学, 経済学部, 助教 (20779079)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 公示地価 / トリップアドバイザー / ヘドニックアプローチ / 観光地の口コミ評価 / 観光SNS / 家計調査 |
Outline of Research at the Start |
近年、観光産業においてSNSやSNSの口コミ情報(eWOM)の役割がより重要となってきている。そこで本研究は、こうした観光分野におけるSNSやeWOMの影響について定量的に分析を行う。本研究では主に地価データを用いたへドニックアプローチを用いた分析と、人々の観光SNSの使用状況やSNSに対する評価を明らかにするための家計調査による分析の2通りを検討する。そして、2つの結果を踏まえて、地域の観光産業へのSNS利用のあり方について模索・提言する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近年の観光産業で重要性が増しているSNSやSNSの口コミ情報(eWOM)等の影響について定量的な分析を行いうことである。そして、「SNSやeWOMによる観光地の評価は、観光地の評価を適切に反映し得るものか(相関関係があるか)」を明らかにすることである。京都市にはSNS上で人気が高い、多数の寺社仏閣や観光スポットが存在する。そのため、それら寺社仏閣や観光スポットを中心とした門前町や商店街が形成されたエリアが多数存在している。当初、こうしたエリアの中から、比較的データの入手が容易で研究対象として適したエリアの選定を検討した。しかし、サンプルサイズの問題もあって、本年度は京都市の一部地域にとどまらず、京都府全域を対象としてデータ収集に努めた。 収集したデータは2種類であり、まず1つ目は公示地価データを収集した。上で述べたようなサンプルサイズの問題から京都府内全域の公示地価のデータを収集した。2つ目は観光地の評価指標となるデータを収集した。観光地の評価指標としてトリップアドバイザーやgoogle、またはtwitterやFacebook等の様々なデータを検討した。今回、観光客が観光旅行をするための利便性という観点から、多くの利用が考えられるトリップアドバイザーのデータに注目して収集に努めた。 こうして収集した2種類のデータは、地域情報をものに結合して1つのデータベースを構築した。当初はArcGIS等のソフトウェアを用いて距離データも考慮して結合も検討したが、公示地価として公開されている地下データと観光地のデータとに距離的な親密性がそれほどないことが分かったため、町名での結合を行った。 作成したデータベースはSTATAによる統計分析を行い、地価と観光地の評価との間にある程度の関係性が考えられることが分かった。 また、次年度に向けての家計調査の計画を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の目標としては、ヘドニック分析を実施するためのデータベースの作成が第一であったが、公示地価データとトリップアドバイザーから収集した観光地の評価指標のデータを結合してデータベースを作成できたことができた。さらに、当初は京都市内の限定的な地域を対象に検討していたが、京都府内全域を対象としたデータベースを作成することができた。また、ヘドニックアプローチの研究者やインターネット上のデータマイニングを専門とする研究者への訪問打ち合わせや、いくつかの学会、研究会への参加を通して、研究情報の収取も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に、昨年度に収集したデータのより精密なヘドニックアプローチの分析を実施していくことを計画している。昨年度もデータ分析を実施して、ある程度の有意性は検証しているが、本年度はより精密な分析を進め、さらには分析結果の考察を行っていくことを検討している。その上で、ヘドニックアプローチの研究結果を学会や研究会で報告し、さらなるブラッシュアップに努めることを計画している。 第2に、家計調査の実施を検討している。具体的には人々の観光行動、観光を行う際のSNSの利用状況やそうしたSNSへの信頼度等についての調査を検討している。昨年度の後半から、家計調査に向けての調査票の作成も進めていたが、本年度は調査票を完成させ、調査会社への依頼のもとで家計調査の実施を行う予定である。そして家計調査で得られたデータの統計分析を行い、人々の観光行動やSNSの利用状況を把握した上で、どのような観光客がどの程度SNS情報を信頼しているかを統計分析によって明らかにする。
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