Project/Area Number |
22K18148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90020:Library and information science, humanistic and social informatics-related
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
中野 邦彦 武庫川女子大学, 生活環境学部, 准教授 (00772295)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 地域情報化 / 地方自治体 / オープンデータ / デジタルトランスフォーメーション |
Outline of Research at the Start |
AI等の技術の急速な進展に伴い、行政の保有データの利活用を通して地域課題の解決へとつなげるオープンデータの取り組みに大きな期待が寄せられているが、特に小規模の市町村では取り組みが進んでいない。しかし、都道府県の支援状況によっては、全市町村においてデータ公開を可能にしている地域も存在する。そこで本研究では、「都道府県によって、なぜ市町村へのOD支援の体制に差が生じるのか」という問いに取り組むことで、行政の情報化政策において地域間格差が生じる原因を明らかにする。ここでの研究成果は、行政全般におけるデジタル化を進める上でも有益となりうる知見を提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は前任校から転出をし、現在の大学へと移籍した。国立から研究をあまり重視していない私立大学に移ったこともあり学内における研究環境が著しく悪化し、最低限想定していた環境の構築を行うことすら困難であった。 また、本研究の主な対象である地方自治体ではコロナへの対応が引き続き続いており、業務多忙による調査協力が困難であるという自治体が複数あり昨年時点での調査の実施は好ましくないと判断した。 上記の環境的及び時期的な要因により昨年度の研究費の執行は0円であり本格的な研究活動の実施はできなかった。一方で、2023年度以降に本格的に研究を実施するのに備えて調査の対象先リストのアップデートや特徴的な取り組みを行なっている自治体の事例収集に関しては継続的に実施してきた。他にも、情報政策に関する日本に当該研究領域の傾向であるが、制度や政策の導入当初は積極的に研究が行われるものの、一定期間後に検証的な研究が実施されてこないという傾向がある。オープンデータに関する研究でも同様の傾向が確認できているが、海外においてはむしろ積極的に効果等に関する検証が行われ始めており、関連研究の収集や整理に関しては論文数が増えてきたこともあり一定程度体系的に整理することができた。これらの研究準備状況を基盤に2023年度には本格的に調査を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究では、地方自治体を対象にオープンデータの取り組み状況に関するアンケート調査及びインタビュー調査を実施する計画である。一方で、やみくもに全ての自治体を対象に調査を実施することはできず、①オープンデータへの実施自治体の選定および、②各自治体における担当部署の連絡先を見極めるという作業を行う必要がある。①に関しては、内閣府が公開しているリストがあるためそれをベースに調査対象となる自治体のリストの作成を実施した。一方で、②に関しては、特に本研究では人口規模の小さな自治体を主な対象に調査を実施するために、各自治体におけるオープンデータ担当部署を個別に特定した上で各々の連絡先を収集していく必要がある。この作業に関しては、申請者一人の作業では一部しか実施できなかった。2023年度はアルバイト等を採用した上で残りの作業を迅速に進めていく計画であるが、この作業を依頼する際にどのような手順で作業を行うべきなのか等に関するマニュアル等の策定を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月8日からはコロナも5類へと移行したこともあり、行政側としても調査等への対応の姿勢が柔軟化することが想定される。 実際昨年度の時点においても各地域の自治体へのインタビュー調査のアプローチを試みたが、多くの自治体においてはコロナ対応への人員拡充に伴い、緊急性の高くないオープンデータ等業務に関する専任の担当職員が配置できていないという自治体が多く確認できた。この点に関しては、コロナの5類移行に伴い徐々にコロナ前の体制へと戻っていくことが考えられ、今後は自治体からの協力を受ける環境は整っていくものと考えられる。
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