Project/Area Number |
22K19935
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 90:Biomedical engineering and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 浩基 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70391274)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 翼 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (30804348)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 高速中性子 / 即発ガンマ線 / 疾患診断 |
Outline of Research at the Start |
高速中性子は原子核と非弾性散乱を起こすと、原子核を励起させる。それが基底状態に遷移する際に、核種に依存したガンマ線を即時に放出する。本研究では、この即発ガンマ線をイメージングすることで、がんなどの疾患を診断する手法を確立することを目的とした。 まず始めに疾患特異的に含有する核種をサーベイする。次に、疾患を模擬したモンテカルロシミュレーションを実施する。本シミュレーションではコリメータサイズ、遮蔽、検出器体系、即発ガンマ線分布、中性子エネルギー、人体への被ばく量と検出限界値との相関関係を調べる。さらに最適化した体系を基に中性子源を用いて、原理実証試験を実施して研究の成果をとりまとめる。
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Outline of Annual Research Achievements |
高速中性子は人体を透過する能力があり、エネルギーが高いため、原子核と非弾性散乱を起こすと、原子核を励起させる。それが基底状態に遷移する際に、核種に依存したガンマ線を即時に放出する。本研究では、高速中性子と原子核の非弾性散乱で放出される即発ガンマ線をイメージングすることで、がんなどの疾患を診断する手法を確立することを目的としている。 令和5年度はモンテカルロシミュレーションコードParticle and Heavy Ion Transport System(PHITS)を用いて疾患を模擬した計算を行った。人体を模擬した水ファントム中に臓器、疾患部位を設定し、中性子ビームを照射することで放出される即発ガンマ線のエネルギースペクトルをガンマ線検出器位置において計算した。30MeV陽子をベリリウムターゲットに入射することによって、後方に放出される高速中性子を計算に用いた。本シミュレーションではコリメータサイズ、遮蔽、検出器体系、即発ガンマ線分布、中性子エネルギー、人体への被ばく量と検出限界値との相関関係を得ることにより、最適化した。 最適化した体系を元に原理実証試験の準備を行った。使用する中性子源は京都大学複合原子力科学研究所に設置されているサイクロトロンベース中性子源を用いる。ビームポートに水ファントムを設置し、その周りに即発ガンマ線検出器を設置構造とした。中性子ビーム上流及び陽子ビーム輸送系からのバックグランドガンマ線を遮蔽するために、検出器周りには鉛遮蔽体を設置することとした。エネルギー分解能がよく、効率も良いことから即発ガンマ線検出器には高純度ゲルマニウム半導体検出器を選択し、相対検出効率15%の検出器を導入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は大きく分けて、次の3つの研究項目から成り立っている。一つは疾患特異的に含有する核種のサーベイ、次に疾患を模擬したモンテカルロシミュレーション、最後に原理実証試験を実施し、成果を取りまとめる予定である。これまでに、疾患に特異的に含有する核種のサーベイを行い、特に腎細胞がんと正常腎にはAl,Ca,Cd,Cr, Cu,Fe,K,Mg,Mn,Na,P,Pb,Znの濃度の違いがあり、その中でもP-31が特に有意差p<0.001で異なっていること示した。さらに、30MeV陽子がベリリウムターゲットに入射することにより発生する高速中性子ビームを、疾患を模擬した体系に入射し、即発ガンマ線測定システムの最適化を行うことができた。システムに必要な高純度ゲルマニウム半導体検出器を導入することで、原理実証試験の準備を進めている。以上のようにおおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに、行ってきた疾患特異的に含有する核種を想定して、原理実証試験を実施する予定である。実際の高速中性子照射場はシミュレーションで想定しているよりも多くのバックグランドガンマ線が存在していることが考えられるため、適切な遮蔽を設けることによって照射場を構築する予定である。 原理実証試験を実施し、高速中性子と原子核の非弾性散乱で放出されるガンマ線をイメージングすることで、がんなどの疾患を診断する手法を確立する。
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