Project/Area Number |
22K20609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0605:Veterinary medical science, animal science, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 凡子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任研究員 (60967339)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 犬膀胱癌 / IDO1 / 獣医腫瘍免疫学 / 免疫療法 / 膀胱癌 / 犬 / 固形腫瘍 / トリプトファン / T細胞 / 抗腫瘍免疫 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、申請者が臨床検体の解析により見出した犬膀胱癌の新規治療標的IDO1に対する阻害薬を犬膀胱癌の臨床例に投与し、腫瘍径の変化および副作用の検証を行い、IDO1阻害療法の有効性と安全性を評価する。さらに、IDO1治療を受けた症例のサンプルを採取し、臨床的な治療効果との相関を評価することで、抗腫瘍機序の解明と治療効果予測バイオマーカーの確立を目的とした研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者が臨床検体の解析により見出した犬膀胱癌の新規治療標的のIDO1に対する阻害薬を用いた、新たな全身療法の確立を目指した臨床研究を行う。 初年度の健常犬における投与プロトコル確立を経て、東京大学 附属動物医療センター 臨床試験委員会への臨床試験計画書の審査を経て承認を受け、犬膀胱癌に対するIDO1阻害療法の臨床試験の開始に成功し、順調に症例の蓄積が進んだ。 これまでに、6例の犬膀胱癌症例の組み入れを行い、うち4例がT2 stage, 2例がT3 stageであった。臨床試験ではIDO1阻害薬(5mg/kg 2回/1日)を経口投与を行い、その後、1,3,5,7週目における副作用および臨床効果の検証を行った。希望症例については、その後も継続投与を行い副作用および臨床効果の検証を行った。 副作用検証のための国際基準であるVCOG-CTCAEにおける grade3以上の重篤な副作用は認められず、効果は3例で部分奏功、3例で腫瘍縮小を伴う維持病変であった。既存の治療である非ステロイド性消炎剤(NSAIDs)を用いた治療法との比較では、有意な予後改善効果を認めた。さらに、近年報告された分子標的薬療法(ラパチニブ、モガリズマブ、ベムラフェニブ)と比較しても同等の治療成績を有することを明らかにした。以上、本研究では、IDO1阻害療法の臨床試験の実施に成功し、さらに、本新規がん免疫療法の犬膀胱癌症例における臨床的な有用性の実証に成功した。
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