タンパクのO-GlcNAc化に着目した新規HFpEF治療確立に向けた基盤的研究
Project/Area Number |
22K20646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0702:Biology at cellular to organismal levels, and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
門坂 崇秀 北海道大学, 大学院医学研究院 心不全遠隔医療開発学分野, 特任助教 (40968343)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | O-GlcNAcylation / O-GlcNACylation / HFpEF |
Outline of Research at the Start |
心不全は大きく収縮能の保たれた心不全(HFpEF)と収縮が低下した心不全(HFrEF)に大別され、どちらも予後不良な疾患群である。我々は事前研究で糖尿病性HFpEFの動物モデルにおいてβ-N-アセチルグルコサミンという単糖のO-グリコシド結合による酵素的付加であるO-GlcNAc化が心筋蛋白で亢進し、細胞内カルシウム動態の異常に関わることを認めた。今回の研究では糖尿病の有無による収縮調節蛋白のO-GlcNAc化の違いと、O-GlcNAc化の抑制による細胞内カルシウム動態や血行動態への影響について検証することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
高齢化人口の増加に伴い心不全の罹患人口は増加している。心不全の病態には細胞内カルシウムハンドリング異常の関与が指摘されている。我々は糖尿病モデルマウスを用いて、心収縮の保たれた心不全(HFpEF)モデルマウスにおいて蛋白の糖鎖による翻訳後修飾O-GlcNAcylationが細胞内カルシウムハンドリング制御タンパクである、CaMKIIやPLBの機能に影響を与えている可能性を示唆する結果を得た。本研究は糖尿病性HFpEFと非糖尿病HFpEFにおけるO-GlcNAcylationの比較とその抑制が細胞内カルシウムハンドリングの改善や血行動態の改善に影響を与えるかを検討することを目的とした。 現在までに、糖尿病性モデルマウスのHFpEFモデルでは、蛋白全体のO-GlcNACylationが増加しており、それを抑制する薬剤を使用することで、カルシウムハンドリング異常が改善することを示した。また、近年HFpEFに対して有効性が示されつつあるSGLT2阻害薬が糖尿病性HFpEFモデルマウスにおいて、直接的に心筋タンパクのO-GlcNAcylationを抑制すること、また、心筋細胞においてSGLT2阻害薬がGlucoseの細胞内への取り込みを抑制することがわかった。以上の結果からSGLT2阻害薬の心筋細胞に対する直接効果は、心筋細胞においては基質であるGlucoseの取り込みを抑制することによって、タンパクのO-GlcNAcylationが抑制されている可能性が考えられた。 CaMKIIおよびPLBを免疫沈降法により分離し、それぞれのO-GlcNAcylationの程度をウェウスタンブロッド法を用いて評価を行うことを試みたが、評価に耐えうる結果が得られていない。また、それと並行して虚血性心疾患モデルを作成し、虚血性心疾患モデルにおける細胞内カルシウム動態の評価を行っている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
O-GlcNACylationの心筋細胞内カルシウムハンドリングに対する影響を詳細に評価する目的で、糖尿病性モデルにおいてタンパク個々の翻訳後修飾を評価するために、免疫沈降法を用いた評価を追加して行っているが、良い結果が得られていない。 非糖尿病性HFpEFモデルの作成と評価が進まず、虚血性心疾患モデルでの細胞内カルシウムハンドリングの評価を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きより深い病態の検証を行うため、免疫沈降法での評価を継続する。また、質量分析などの別の方法も模索する予定である。 虚血性心疾患モデルでの評価も並行して行う。 非糖尿病性HFpEFモデルの作成と評価を継続する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)