Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
失明の危険性が高い糖尿病網膜症は、網膜血管が長期間に及ぶ高血糖によって障害を受けることで発症するが、その病態形成機序には未だ不明な点が多い。本研究では、申請者の所属する研究室で見出されたヒトの糖尿病網膜症と類似した網膜血管病変を生じる網膜血管ペリサイト脱落モデルラットの網膜において生じる血管異常における1) 神経細胞とグリア細胞の役割、及び2) 高血糖の及ぼす影響とその分子基盤を解析する。
4 日齢のラットに imatinib を投与し、網膜血管ペリサイトを脱落させた後に生じる視神経節細胞とグリア細胞 (アストロサイト及びミュラー細胞) の経時的な変化について、網膜 whole-mount 標本を特異的マーカーで蛍光免疫染色することにより検討した。Imatinib 投与ラット網膜において、アストロサイトの成長は有意に抑制され、異常血管新生が生じた。