Project/Area Number |
22K20786
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0901:Oncology and related fields
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
田口 登和子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70926401)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 卵巣 / 子宮内膜症 / フェロトーシス / 遺伝子編集 / ゲノム編集 |
Outline of Research at the Start |
異所性子宮内膜症は多くの女性が罹患している疾患であり、不妊症や癌化に関連があるとされるが、その病態は明らかではない。卵巣子宮内膜症では嚢胞内に血液が貯留し鉄イオン依存性細胞死であるフェロトーシスが誘導されやすい状態であるとされ、残存した内膜症細胞はフェロトーシスへの抵抗性を有すると考えられる。本研究では、CRISPR libraryを利用して内膜症細胞の鉄過剰状態におけるフェロトーシス制御因子を同定し、その分子がフェロトーシスを誘導可能か検証する。この研究結果により、フェロトーシスへの脆弱性を高めることが、卵巣子宮内膜症の残存上皮細胞の消失に至らしめ、画期的な治療法となることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
異所性子宮内膜症は多くの女性が罹患している疾患であるがその根治治療法は明らかではない。卵巣子宮内膜症において貯留した血液中の自由鉄から活性酸素が発生し酸化ストレスが高く、鉄イオン依存性におこる細胞死であるフェロトーシスが誘導されやすい状態であり、その状態で残存する卵巣子宮内膜症細胞においてはフェロトーシスへの抵抗性を有していると考えられる。本研究では、CRISPR libraryを利用して子宮内膜細胞の鉄過剰状態におけるフェロトーシス制御因子を同定することを目的とする。 2022~23年の研究では、不死化子宮内膜上皮細胞 (JCRB1545EPC-1) を用いて、まずは至適な鉄濃度については過去の文献を参照し、MTS assayで検討して検証した。その後JCRB1545EPC-1細胞を用いて、CRISPR Brunello knockout library を導入し、鉄過剰状態と鉄非過剰状態の条件で、生存する細胞のCRISPR gRNAを比較するためにNGSに提出し、候補遺伝子を同定を試みた。鉄剤投与なし群、鉄剤投与群、鉄剤投与+フェトローシス阻害剤投与群のNGS解析結果の差からFDR, Fold changeを使用し上位29種類の遺伝子が抽出された。29種類の各遺伝子のKnockoutしたcellを作成し、再び鉄剤投与下で優位に死にやすい遺伝子9種類を候補遺伝子とした。 また、東京医科歯科大学病院で採取された卵巣子宮内膜症と、対象症例として正常卵巣のFFPE材料(Formalin fixed paraffine embedded, ホルマリン固定パラフィン包埋材料)を用いて、ヒト検体(FFPE材料)における酸化ストレスの蓄積(4HNE,MDA)、さらにフェロトーシスのkey regulator (GPX4, FSP1)の発現も免疫染色にて確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産休および育休を取得したため。
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Strategy for Future Research Activity |
Erastin投与にてフェロトーシスを誘導し、各候補遺伝子のノックアウト細胞株を用いて生存率に変化があるか、酸化ストレスの蓄積があるかについて検討する。有意差のある遺伝子において、key regulator や 酸化ストレス因子の蛋白発現量を確認する。また、可能であればこの同定された分子を過剰発現させることでフェロトーシスへの耐性を誘導することも検証する。 FFPE標本を用いて、組織学的に候補遺伝子の免疫組織学的発現も確認する。
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