Project/Area Number |
22K20949
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0905:Surgery of the organs maintaining homeostasis and related fields
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
堀 雄哉 和歌山県立医科大学, 医学部, 準客員研究員 (50967627)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / タンパクメチル化 / メチル化 / SMYD2 |
Outline of Research at the Start |
肝細胞癌に対する全身化学療法としてのキナーゼ阻害薬の効果は限定的で、治療方針に難渋することが多い。癌を抑制する新規ターゲットとしてタンパクメチル化に着目し、ヒストンメチル化酵素であるSMYD2(SET and MYND domain containing 2)が肝細胞癌を含む多くのがん種において発現が亢進し、癌の増殖に寄与していることを解明・報告してきた。本研究ではさらに深く検討を進め、本邦において多くの患者を悩ませている肝細胞癌の治療に対するパラダイムシフトとして、これまでにないSMYD2をターゲットとした新規分子標的薬の開発を目指し、がん増殖に果たす役割・メカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
肝細胞癌は根治術後であっても高率に再発し、次第に多発再発や遠隔転移を来すようになり、局所治療が困難となって全身化学療法が必要となる。2009年のソラフェニブ保険適応以降multi-kinase inhibitorが順次保険収載され、現在他にレンバチニブ・レゴラフェニブ・カボ ザンチニブも含めた4剤が使用可能となっているが、その効果は限定的と言わざるを得ない。その理由としては肝細胞癌のheterogeneityとして、未解明の、リン酸化以外の機序が発癌・癌増殖 において重要と考え、タンパクメチル化に着目した。
研究の推進に先立ち、免疫組織染色、real-time PCRの手法の習得を開始した。また、当科では2007年度より肝細胞癌手術症例において、癌部および非癌部を5mm角で採取し、-80℃にて凍結保存している。今回これらの凍結切片から臨床検体の整備を行った。また、患者因子、背景肝因子、腫瘍因子ならびに手術因子、追加治療、予後調査などの臨床病理学的特徴のデータベース整理を行った。得られた結果をもとに生存解析としてKaplan-Meier 曲線を作成し、無再発生存率・全生存率におけるタンパクメチル化酵素の寄与を検討する。さらに肝細胞癌の転移・浸潤に関わる因子を含む病理学的因子に関して単変量解析・多変量解析を予定している。
本研究の目的は、第一にタンパクメチルが肝細胞癌の増殖に果たす役割・メカニズムを明らかにすることである。さらに、本研究の成果を元にタンパクメチル化をターゲットとした全く新しい機序の阻害剤を開発することにつなげることを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定・計画通りに研究を遂行中である。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き当初の予定・計画通りに研究を進める
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