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食事性亜硝酸塩によるHFpEF発症の予防効果とメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 22K21220
Research Category

Grant-in-Aid for Research Activity Start-up

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section 0909:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
Research InstitutionKinjo Gakuin University

Principal Investigator

河野 有華  金城学院大学, 生活環境学部, 助教 (20962525)

Project Period (FY) 2022-08-31 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywords駆出率の保たれた心不全 / 食事療法 / 薬物療法 / 亜硝酸塩 / 一酸化窒素 / 炎症 / 酸化ストレス
Outline of Research at the Start

駆出率の保たれた心不全(HFpEF)は、通常の心不全に比べ入院リスクと致死率が高いことから、予防や治療法の確立が喫緊の課題となっている。
HFpEFの発症には一酸化窒素(NO)産生の低下が深く関わることから、申請者は生体内でNOを産生する亜硝酸塩の摂取がHFpEFに対して有効であると仮説を立てた。
本研究では、食事性亜硝酸塩によるHFpEFの病態悪化抑制効果とメカニズムを明らかにして、新たな食事療法の開発に貢献する。

Outline of Annual Research Achievements

駆出率の保たれた心不全(HFpEF)は、心筋の線維化により心臓の拡張機能が障害されて起こる心不全で、心不全患者の約50%を占めている。また、HFpEFは駆出率の低下した心不全(HFrEF)と比較して予後が悪いにもかかわらず、明確な治療法がないため予防や治療の確立が喫緊の課題となっている。HFpEF発症メカニズムは複雑であり不明な点も多いが、近年の研究から生体内における一酸化窒素(NO)の減少や高脂肪食の摂取による酸化ストレスの増大が関与していると考えられている。
令和4年度は、亜硝酸塩のHFpEF発症に対する予防効果を明らかにする実験を行った。その結果、亜硝酸塩の供給は、HFpEF群と比較して血漿中の窒素酸化物(亜硝酸を含む)濃度を増加させ、心臓の線維化を抑制する傾向がみられた。しかし、生存率においてはHFpEF群(40%)、食事量の亜硝酸塩群(10%)、薬剤量の亜硝酸塩群(30%)と改善がみられなかった。
そこで、令和5年度はHFpEFに対して亜硝酸塩の有効性が低かった原因を明らかにするため、「NOを介さずsGC-cGMP系を活性化するsGC刺激薬(ベルイシグアト)」と「NOの減少はレニン-アンジオテンシン系(RAS)を活性化するためRAS系を抑制するACE阻害薬(カプトプリル)」を用いて亜硝酸塩の効果と比較した。その結果、飼育8週時点でベルイシグアトの生存率は25%、カプトプリルの生存率は100%であった。このベルイシグアトの結果は、令和4年度に行った亜硝酸塩の生存率と同様の結果であった。したがって、本HFpEFモデル動物に対してはsGC-cGMP系の活性化よりRAS系を阻害する方が有効であることが分かった。そこで、今後はHFpEFの病態発症メカニズムとRAS系阻害の影響を明らかにするため、これまで採取した心臓サンプルを用いて次世代RNAシーケンス解析を実施する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和4年度に行った①コントロール群、②HFpEF群、③食事量の亜硝酸塩群、④薬剤量の亜硝酸塩群の4群に加え令和5年度は新たに⑤ベルイシグアト群、⑥カプトプリル群を追加して実験を行った。8週間飼育した時点の生存率は、コントロール群、HFpEF群、食事量の亜硝酸塩群、薬剤量の亜硝酸塩群、ベルイシグアト群、カプトプリル群で、それぞれ100%、40%、10%、30%、25%、100%であった。このことから、本実験で用いたHFpEFモデル動物の生存率に対して亜硝酸塩摂取の有効性が低いことが分かり、その原因として本実験のHFpEFモデルの病態進展がsGC-cGMP系の活性低下に比べRAS系の活性上昇が深く関連していることが考えられた。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度と令和5年度の研究結果から、本実験に用いたHFpEFモデルに対してはsGC-cGMP系を活性化することに比べRAS系を阻害する方が有効であることが分かった。そこで、令和6年度はHFpEFの病態発症メカニズムとRAS系阻害の影響を明らかにするため、これまで採取したコントロール群、HFpEF群、カプトプリル群の心臓サンプルを用いて次世代型のRNAシーケンスによる遺伝子解析を実施する。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 左室駆出率が保たれた心不全ラットの生存率と心臓リモデリングに与える降圧剤の影響2024

    • Author(s)
      河野有華、薗田邦博、大竹一男、柴祥子、北森一哉、渡辺彰吾
    • Organizer
      日本薬学会第144年会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-09-01   Modified: 2024-12-25  

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