Project/Area Number |
22K21247
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0909:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | Mejiro University |
Principal Investigator |
藤森 禎子 目白大学, 保健医療学部, 助教 (00963381)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 半側空間無視 / VR / 評価 / 訓練 / リハビリテーション |
Outline of Research at the Start |
半側空間無視(以下、USN:unilateral spatial neglect)は、脳卒中発症後に高頻度で発現する高次脳機能障害の一つであり、後遺症として日常生活の再開・構築の支障となっている。USNの治療法は多様であるが、エビデンスの高い方法は明らかではない。また、USNの評価は、机上評価や生活動作を伴った評価が広く行われているが、両者の間に位置する「純粋な視空間認知機能を評価する」方法は確立されていない。そこで、本研究ではバーチャルリアリティーによるUSNの評価方法を開発し、臨床応用を目指すとともに開発した評価方法を使い、エビデンスの高い訓練方法の検討を行うことを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度における研究の成果としては、前年度までに開発を終えていたバーチャルリアリティー(以下、VR)技術を用いた半側空間無視(以下、USN)を評価するための評価ツールを用いて、非臨床群と臨床群を対象にした信頼性と妥当性、有用性に関する研究を実施した。開発したVR評価は、線分二等分課題と探索課題の2種類より構成した。臨床群を対象にした再テスト法による信頼性の検討の結果、線分二等分課題の近距離に提示される刺激では信頼性が示されたが、線分二等分課題の遠方に提示される刺激や探索課題では十分な信頼性を示すには至らなかった。一方で、従来の机上評価と類似する課題を用いた基準関連妥当性に関する分析では、BIT線分二等分試験の一部の課題やBells testとの間で相関が示された。また、VR評価の結果とUSN症状との分析や非臨床群との比較から構成概念妥当性を検証すると、線分二等分課題では机上評価において非臨床群と有意差がなかった症例を含む研究に参加した全例がVR評価では右偏位の所見を示したほか、従来の机上評価では左右の空間に対する反応時間を測定できなかったが、探索課題において左空間の平均反応時間の延長が示された。これらのことから、机上評価では症状を検出されなかった症例においてもVR評価により症状が検出されうることが示唆され、評価としての可能性が期待された。また、課題中の非臨床群の行動を分析できることから、リハビリテーションプログラムの立案につながる可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
半側空間無視に対するバーチャルリアリティー技術を用いた評価ツールの開発を終え、非臨床群、臨床群に対する評価の信頼性と妥当性などを検証する研究を実施することができた。また、その成果を論文や国際会議にて発表するに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた成果をもとにしながら、半側空間無視者の行動の分析を行い、VR評価により得られる半側空間無視者の特徴的な行動の分析を進める。これにより、行動分析を行うことの意義や訓練への活用の可能性を探る予定である。
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