Project/Area Number |
22K21297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
1002:Human informatics, applied informatics and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原塚 健人 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (90964677)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 筋骨格 / ヒューマノイド / 開放型関節 / 靭帯拘束 / 深層学習 |
Outline of Research at the Start |
人体模倣型筋骨格ヒューマノイドの開放型関節と靭帯による柔らかな拘束に関する身体設計手法, 筋長・筋張力・慣性・関節内圧・視覚等の冗長センサ実装とその相関関係を活用した状態推定・制御を, 柔軟物シミュレーションと実機における深層学習を駆使し解決する. また, 土木や介護, 日常生活等における多様なタスク実現により環境適応行動の評価を行うと同時に, 目標仕様からの設計・学習・動作生成までを一般化した柔軟身体構築法を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は主に(1)開放型関節と靭帯による柔らかな拘束に向けた3Dプリンタ一体造形手法と圧力センサ実装, (2)シミュレータ上における筋骨格モデルの再現と学習, 身体パラメータ最適化戦略, (3)筋・腱複合体の開発とその特性評価を行った. (1)人体模倣型筋骨格ヒューマノイドの開放型関節と靭帯による柔らかな拘束を開発するにあたり, それらの素材選定や圧力センサの実装が必須である. 3Dプリンタによる柔軟構造設計の例として, 表皮・骨格・脂肪層を一体成型した筋骨格ハンドの設計と動作実現を行った. また, 分布型圧力センサによる足全周の感覚測定技術を開発し, それら感覚に基づく動作生成を行った. これらの柔軟構造設計とセンサ入力を統合し, 開放型関節と靭帯による柔らかな拘束とその制御を実現する予定である. (2)シミュレータ上における靭帯と筋配置の設計最適化に向け, 既存の筋骨格ヒューマノイドMusashiとKengoroの筋骨格モデルを物理シミュレータであるMuJoCoを用いて構築した. また, それらシミュレーションと実機の差を埋めるReal2Sim, 指令タスクに応じた筋配置の設計最適化問題を解く技術の開発を行った. (3)最後に, 靭帯だけでなく, 筋・腱の柔軟性にも着目し, 人間の筋腱複合体の模倣設計を行った. 身体を充填することで神経や骨を保護する筋肉の三次元的な構造や, 多様な方向に弾性を持つ靭帯の仕組みを実装し, その有用性について検証した. 関節や靭帯の構築と合わせ, 人間の柔軟身体構造を模擬し, 逐次的な学習により意図した身体制御を実現する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
筋骨格ヒューマノイドのシミュレータ実装とその身体図式学習, 身体パラメータの最適化に関する研究は大きく前進した一方で, 開放型関節と靭帯の実装については現状試作段階であり, 次年度に大きく進展する予定である. また, 当初の計画では大きくは取り上げていない筋腱複合体の研究も進んでおり, それらの統合に基づくより柔軟・冗長かつ信頼性のある筋骨格構造の実現と学習制御の開発が期待される.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画は(1)開放型関節と靭帯による柔らかな拘束の実現, (2)身体設計の最適化と学習制御に基づく適応的動作実現, (3)筋腱複合体との統合による柔軟冗長身体の構築に分けられる. (1)3Dプリンタによる柔軟構造の一体成型技術と分布圧力センサを用いて関節構造を多数試作し, 開放型関節の面圧測定と柔軟な関節角度リミットの設計を進める. (2)シミュレーション上における靭帯・筋配置の設計最適化について, 指令タスクにおけるトルク最小化や制御誤差, 張力分散の観点から試作と実験を行い, 逐次的な学習制御に基づく動作実現を進める. (3) 靭帯のみならずその腱の弾性や筋の三次元構造までを再現・最適化する技術について開発を進める. これらを統合し, 人間らしい柔軟身体構造の利点を示す.
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