Creation of an innovative X-ray spectroscopy system using a superconducting detector and ground-based application experiments for X-ray astronomy
Project/Area Number |
22K21360
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Home-Returning Researcher Development Research)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Mathematics/Physics
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
赤松 弘規 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 量子場計測システム国際拠点, 特任准教授 (60971934)
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Project Period (FY) |
2023-03-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥60,450,000 (Direct Cost: ¥46,500,000、Indirect Cost: ¥13,950,000)
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Keywords | X線精密分光 / X線天文学 / 極低温検出器 / プラズマ / 地上応用 |
Outline of Research at the Start |
X線分光は, 1 世紀以上に渡って, 元素分析など幅広い分野で中心的な役割を果たしている. なかでもX線天文学では,既存の分光器による制限から原子物理データの整備が不十分であり, 最先端の観測データの解釈に課題を抱えている,ということが指摘されている. 本研究課題では, 申請者が開発をリードしてきた次世代のX線分光器, 超伝導遷移型カロリメータをさらに発展させ, 既存の分光技術では“見えなかった”領域を明らかにする超精密X 線分光システムを構築する. 申請者はさらに, Electron Ion Bean Trap との結合を通じ,次世代X 線天文学データ解釈に必須な原子物理データの取得を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年2月から,量子場計測システム国際拠点(QUP)において特任准教授として着任した.本研究所では,極低温検出器を用いた宇宙機へ向けた超伝導遷移端型センサー(TES)を用いたシステムを日本で開発するとともに,本研究課題であるTES X線カロリメータを用いたX線分光システムをオランダ宇宙研究所から導入し,地上応用を通じてX線天文学で必須であるプラズマコードを充実させることを追加成功基準としている. 今年度は,主に帰国後の主たる研究機関であるQUPにおける実験室整備に時間を費やした.元々は,本研究基金を持って,希釈冷凍機の導入を計画していたが,近年の価格上昇により,本科研費の予算内に収まらない,という問題が発生し,その対応に迫られた.最終的に,QUPにおける希釈冷凍機を借り受ける,という形になったが,冷凍機の再起動や実験室の整備などが必要となり,研究計画全体が予定よりも遅れることとなった. 具体的には,実験に必要な無冷媒希釈冷凍機の移設,再立ち上げ, 関連する実験室におけるグランド設備の準備,極低温部に導入する配線設計などである.実験室,希釈冷凍機,ともに2024年度の稼働が期待されている. 並行して,申請者の前所属であるオランダ宇宙研究所とは,密なコミュニケーションを継続しており,TES X線カロリメータを含めた分光システムの借り入れに関する準備は順調に進んでいる. これらの費用は共有設備のため,QUPでカバーされたため,実質的な経費は発生していない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本実験のコアとなる希釈冷凍機の価格が以前の倍以上になっており (3500万=>8000万),本科研費での購入ができなくなった.そのため,代替案を作る必要に迫られ,そちらに時間を費やした.しかしながら,その結果,QUPが保持する希釈冷凍機を借り受けることで合意し,その準備に向け動き出している.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度中に冷凍機の立ち上げ,オランダ宇宙研究所からの検出器システム借り上げを行う.冷凍機が準備出来次第,システムの導入を行い,性能評価を進める.その後に,地上実験への応用を進める.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Frequency domain multiplexing readout for large arrays of transition-edge sensors2023
Author(s)
Vaccaro D.、Akamatsu H.、Gottardi L.、van der Kuur J.、Nagayoshi K.、Taralli E.、de Wit M.、Bruijn M.P.、van der Linden A.J.、van Leeuwen B.-J.、van der Hulst P.、Ravensberg K.、de Vries C.P.、Kiviranta M.、Gao J.-R.、den Herder J.W.A.
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Journal Title
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A: Accelerators, Spectrometers, Detectors and Associated Equipment
Volume: 1046
Pages: 167727-167727
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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