Project/Area Number |
22KF0217
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Project/Area Number (Other) |
22F22342 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 外国 |
Review Section |
Basic Section 34010:Inorganic/coordination chemistry-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大木 靖弘 京都大学, 化学研究所, 教授 (10324394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JAYAKUMAR SANJEEVI 京都大学, 化学研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2024: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 鉄 / 硫黄 / クラスター / 炭素固定 / シリカ / 錯体 / 一酸化炭素 |
Outline of Research at the Start |
所属研究室では近年、自然界の炭素固定経路の1つを担いCO2からCOへの還元を触媒する酵素COデヒドロゲナーゼの働きに関心を持って研究を展開し、酵素活性中心に類似した金属-硫黄クラスター錯体がCO2から炭化水素への直接還元を触媒することを発見した。この反応は、脱炭素社会の実現に向けた基幹技術になる可能性を秘めるが、触媒(錯体)が凝集し失活することが問題である。そこで本研究では、錯体の凝集を抑制するために固体(シリカ)表面に金属-硫黄クラスター錯体を配列して用いる。錯体担持を可能にする配位子で修飾したシリカの設計と合成に際しては、本特別研究員が学位取得研究で培ってきたノウハウを活用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ビピリジン(bpy)基を空孔表面に規則配列させたメソポーラス有機シリカ(以下PMO、富士フィルム和光純薬製)を担体として、鉄硫黄クラスター錯体Fe4S4(STip)2(tmtu)2 (Tip = 2,4,6-iPr3C6H2, tmtu = tetramethyl-thiourea)をbpy比10-15%程度担持した。 本継続研究では、まずこの複合体の同定を進めた。担持前後でクラスター錯体のXPS測定(Fe 2p、N 1s、S 2p)を行い、Feの酸化状態に変化がないことと、担持後のサンプルがtmtu由来のN 1sピークを与えることを確認した。さらに詳細に解析し、PMOに含まれるビピリジン窒素のN 1sピークと、tmtu由来のピークのbinding energyがほぼ一致することが判明した。またS 2pピークは、tmtuだけでなくFe4S4骨格やSTip由来のS 2p1/2やS 2p2/3ピークとの重なりとして観測された。これらのピークを線形解析により各成分に分離して比を求めたところ、元素分析から予想されるN, Sの相対比と一致した。これらのデータは、用いた前駆体Fe4S4(STip)2(tmtu)2のtmtuの1つがPMOのビピリジン部位と置換した場合の計算値と矛盾しない。 高エネ研のビームラインを用い、本研究で調製した複合体のX線吸収分光測定も実施した。クラスター錯体のFe-K edge吸収は固定化前後でほぼ変化がなく、錯体がPMOへの固定化後も構造を維持していることが示唆された。 以上の解析結果から、当初想定通りにPMOとクラスター錯体の複合化が起こることが支持される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ビピリジン基で官能基化したシリカ表面への鉄硫黄クラスター錯体の固定化が当初想定通りに起こることが、各種測定データにより支持された。本研究で調製した複合体は、現時点ではCO2の還元活性をほとんど示さないことが問題として残るため、反応条件や鉄硫黄クラスター以外の錯体との共担持による解決を試みる。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点の問題はCO2還元活性がほとんどないことであり、この点を解決するための検討を進める。担体となるPMOは市販品が製造中止になり、バリエーションも一種類しかないことから、今後は主に担持する錯体側を工夫する。鉄硫黄クラスター錯体は担持の有無に関わらずCO2の還元活性が低くCOから炭化水素への還元活性を示すことから、CO2からCOへの還元を担う錯体触媒の共担持を試みる。特に、ビピリジンを配位させたレニウム-カルボニル錯体をPMO内部で調製し、レニウム錯体によるCO2からCOへの還元と、鉄硫黄クラスター錯体によるCOから炭化水素への還元を組み合わせ、タンデム反応化を検討する。
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