Project/Area Number |
22KJ0228
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Project/Area Number (Other) |
22J10671 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野寺 弘晃 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 地域脱炭素 / エネルギーシステム / 再生可能エネルギー / セクターカップリング / Power-to-X |
Outline of Research at the Start |
市区町村粒度の地域エネルギーシステムが相互に協調しながら需給一致を達成する自律分散・協調型地域エネルギーシステムネットワークの設計と解析を実施する。 市区町村粒度のエネルギーシステム最適化モデルを構築し、全国の各市区町村の再生可能エネルギー導入量、蓄電池導入量、市区町村間エネルギー融通量および送電容量等を解析する。再生可能エネルギー導入の地域特性や、再生可能エネルギーの大量導入によって資源が分散したエネルギーシステムにおけるコスト効率的な送電ネットワークの在り方について議論する。
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Outline of Annual Research Achievements |
はじめに、セクターカップリングによる需給調整メカニズムを内生化したエネルギーシステムモデルを開発した。モデルは、エネルギーシステムの構築に係る総コストを最小化する大規模線形計画問題として定式化され、内点法アルゴリズムによって求解可能であることが検証された。本モデルを用いて、セクターカップリング技術の一つであるPower-to-Xの需給調整メカニズムとそのシステムコスト低減効果を明らかにした。この成果は、国際誌Energy Conversion and Management: Xに掲載された。次に、同モデルを用いて、特定の脱炭素技術への公共投資が競合技術の導入抑制につながることを明らかにした。この成果は、IAEE(国際エネルギー経済学会)が主催する国際会議にて報告済みである。 さらに、地域間エネルギー融通を詳細に考慮した脱炭素電源計画および運用計画のために、日本国内の全1,741市区町村のエネルギー需要および再生可能エネルギー資源の特性を評価し、データベースを構築した。このデータベースはWeb上で公開され、国内の多くの地方公共団体等によって行政計画の策定や普及啓発のために活用されている。このデータベースに基づき、それらの地域特性を明示的かつ網羅的に考慮する高空間解像度エネルギーシステムモデルを開発・解析した。本モデルは、文献調査によって、世界最高水準の空間解像度を有することが確認された。解析結果に基づいて、脱炭素化に伴う電源の地域均等性の改善効果や、地域脱炭素ビジョンの多様性と類型性、そして地域の意思決定が日本全体の脱炭素戦略に与える影響を定量的に明らかにした。この成果は、エネルギー分野の主要な国際誌Applied Energyに掲載された。
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