Project/Area Number |
22KJ0237
|
Project/Area Number (Other) |
22J11051 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 12010:Basic analysis-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡嵜 郁也 (2023) 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Research Fellow |
岡嵜 郁也 (2022) 東北大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 確率解析 / リーマン多様体 / Dirichlet形式 / ジャンプ過程 |
Outline of Research at the Start |
多様体間の調和写像はエネルギーの変分問題の解として定まるが, 多様体上のブラウン運動やマルチンゲールなどの確率過程を用いた特徴づけも可能である. 近年は分数冪ラプラシアンなど非局所作用素に関する調和写像についても様々な研究がなされており, そのような写像の性質も確率論的な手法を用いて調べることができると期待される. 本研究では調和写像にマルコフ過程を代入することにより得られる多様体上のマルチンゲールに焦点を当て, 特に分数冪ラプラシアンに関する調和写像に付随する部分多様体上の不連続なマルチンゲールがもとの調和写像の性質をどのように反映するかを調べる.
|
Outline of Annual Research Achievements |
1. 調和写像のユークリッド位相に関する連続性とマルコフ過程の道に沿った連続性のギャップについて研究した. 一般に調和写像の弱解を対象にした場合, これら二つの連続性は一致しない. しかしラプラシアンに関するエネルギー最小写像に対しては, 集合の尖細性を容量により特徴づけるWienerの判定条件を応用することで, 両者が一致することが示される. また分数冪ラプラシアンに関するエネルギー最小写像に対しては, 反射対称安定過程に付随するディリクレ形式を用いた評価により同様の同値性を示した. 前年度までの研究で, 局所的とは限らない正則ディリクレ形式に関する調和写像の確率過程を用いた特徴づけを示した. また調和写像に対応する多様体上の不連続なマルチンゲールの収束に関する性質をいくつか示した. これらの結果と今年度の結果を合わせると, 分数冪ラプラシアンに関するエネルギー最小写像の連続性を, マルチンゲール及びその2次変動の時刻0付近における収束性により解釈することができる.
2. 分数冪ラプラシアンに関する調和写像に対応する多様体上のマルチンゲールのジャンプは外側のユークリッド空間におけるジャンプの接空間への直交射影として定められる. 本研究ではそのようなマルチンゲールを正規直交枠束上の確率微分方程式を通して構成する手法を確立した. 特にユークリッド空間上のマルチンゲールを元に多様体上の不連続なマルチンゲールが得られるため, 今後多様体上のマルチンゲールの性質を具体例を通じて調べる際に役立てられると考えている.
|