Project/Area Number |
22KJ0247
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Project/Area Number (Other) |
22J11948 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 28030:Nanomaterials-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
波形 光 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | yolk-shell / コロイド結晶 / 交流電場 / ハイドロゲル / フォトニック結晶 / Yolk-shell / 電場応答性 |
Outline of Research at the Start |
数百ナノメートル程度の微粒子は、規則的に集積させることで特定波長の光のみを反射するという優れた光学特性を示す。一方、集積体中の微粒子はその配置が固定されるため、一般的に1つの粒子集積体から得られる光反射性は一意に限定されてきた。そこで本研究では、外からの刺激に応答して光反射性を自在に制御可能な新しい微粒子集積体の作製を目的とする。集積体の構成要素としては、可動性のコア粒子が中空粒子内に格納された形態を有する "卵型粒子" を選定し、同粒子の規則配列・固定化手法を検討する。また同粒子の集積体について、種々の外部刺激を印加した際の内部構造(コア粒子の配列構造)および光反射特性の制御を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、フォトニック結晶の一種である、サイズの均一なコロイド粒子からなる規則集積体(コロイド結晶)について、外部からの刺激に対する応答性の獲得を目的とした。多くのコロイド結晶においては微粒子が最密に充填した構造を形成するため、その配列構造を変化させることが難しい。これにより、コロイド結晶が示す光学特性、即ち反射する光の波長および強度は不変であった。これに対して本研究では、可動性のコア粒子が中空の外殻内部に格納された形態を有する “卵型粒子” に着目し、同粒子を用いて集積体を作製することで、配列構造が可逆制御可能なコロイド結晶の作製を検討した。 今年度は柔軟性と加工性に優れたハイドロゲルを用いた粒子集積体の配列構造補強に取り組んだ。代表的な温度応答性ポリマーであるポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) ゲルを粒子集積体の間隙で重合させることにより、水中で形成された粒子配列構造を乱すことなく外部へ取り出すことが可能となった他、ハイドロゲル由来の温度応答性の膨潤/収縮挙動は粒子集積体と複合化した後も発現することを確認した。このことは、粒子集積体が熱、ひいては親/疎水性に応じてその配列の周期性を変化させる、即ちそれらの刺激に応答して光学特性を変化させるために重要だと考える。また外側をハイドロゲルで補強した粒子集積体においてはその内部まで水が拡散可能であり、外側の外殻の配置をゲルで固定した後であっても内包するコア粒子は可動性を示すことを確認した。 昨年度までに明らかにした卵型粒子の運動性と光学特性については本年度、国際共著論文として投稿、受理された他、本年度に得られたハイドロゲルとコロイド結晶の複合膜についての研究結果も投稿論文として受理された。以上より本研究では、外部刺激に応じて光学特性をスイッチング可能な微粒子材料開発を達成した。
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