Project/Area Number |
22KJ0278
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Project/Area Number (Other) |
22J14525 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43030:Functional biochemistry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 孝太 東北大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プレニル化 / SNARE / ゴルジ / メンブレントラフィック / オートファジー / 翻訳後修飾 / ナノボディ / Ykt6 / GGT3 |
Outline of Research at the Start |
オートファゴソームは加水分解酵素を含むリソソームと融合することでオートリソソームを形成し、内容物の分解を引き起こすが、詳細な分子メカニズムはよく分かっていない。最近、我々が同定したゲラニルゲラニル転移酵素3型(GGT3)は、細胞内膜融合を担うSNAREの一種であるYkt6に、コレステロール合成の中間体であるプレニル基を転移する。Ykt6はオートリソソーム形成の制御因子として注目されているが、プレニル化と機能がどのように関わるかは一切不明である。本研究は、プレニル化Ykt6の機能を明らかにすることを通じて、オートファゴソーム-リソソーム融合が制御される分子機構の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
コレステロール合成の中間体として生成するプレニル基(炭素数15のファルネシル基、または炭素数 20のゲラニルゲラニル基)が蛋白質のC末端に付加される反応を、プレニル化と呼ぶ。プレニル化は、真核生物において普遍的に見られる翻訳後脂質修飾であり、標的蛋白質の脂質二重膜への局在と、機能発揮に重要である。我々は第4のプレニル転移酵素としてゲラニルゲラニル転移酵素3型(GGT3)を見出し、その基質としてYkt6を同定した (Shirakawa et al., EMBO J, 2020)。Ykt6は、細胞内膜融合を制御するSNAREタンパク質ファミリーの一員であり、オートファゴソームーリソソーム融合において重要な役割を持つと考えられている。Ykt6はC末端に保存された2つのシステイン(Cys194とCys195)を持ち、Cys195がFTによりファルネシル化された後、Cys194がGGT3によるゲラニルゲラニル化を受けてダブルプレニル型となる。GGT3はハエからヒトまで保存されており、Ykt6のダブルプレニル化は重要な機能を持つと考えられるが、その意義は明らかではない。本研究は、オートファジーにおけるYkt6ダブルプレニル化の機能的意義を明らかにすることを目的とした。Ykt6特異的なナノボディを用いた生化学的解析の結果、既報とは異なるダブルプレニルYkt6結合因子を同定した。また、Ykt6が、分子内で”閉じた”構造をとって細胞質に存在していること、ダブルプレニル化により、”開いた”構造をとって脂質二重膜上に局在可能となることを見出した。最近、Ykt6を活性化する事でパーキンソン病が改善することが報告され、注目を集めている。本研究は、オートファジーにおけるYkt6の分子メカニズム解明を通じて、神経変性疾患の新たな治療法開発につながることが期待される。
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