ケトン食及び間欠的絶食を応用したアスリートの新規減量方法の確立
Project/Area Number |
22KJ0340
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Project/Area Number (Other) |
21J00492 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 59020:Sports sciences-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
近藤 衣美 筑波大学, 体育系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | アスリート / 減量 / コンディション / パフォーマンス / エネルギーバランス / 身体組成 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、一時的にエネルギー摂取量を増減させながら減量する間欠的絶食や、脂質の摂取比率を多くするケトン食などの減量方法がアスリートの減量に適しているかどうかを明らかにする。そのために、減量するアスリートを対象に、身体成分変化を精密に分析できる身体組成の4成分モデルを用い、各種減量によって減少する体脂肪、体水分、骨量、その他の成分の内訳を明らかにし、アスリートにとって重要な体調や体力との関連を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、間欠的絶食やケトン食といった近年注目されている減量方法が、アスリートのエネルギー代謝、身体組成及びコンディションに及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。体重を減少させるためには、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランス、すなわちエネルギーバランスを負にする必要がある。しかし、近年、慢性的なエネルギー不足や炭水化物不足がアスリートの性ホルモン分泌を抑制し、骨や内分泌、免疫機能、精神状態に悪影響を及ぼすことが報告されており、身体活動量の多いアスリートが安全に減量する方法を確立することが求められている。 本研究では、試合に向けて減量する者の割合の多い柔道やレスリングの選手を対象に、減量前のエネルギー消費量及び水分代謝量と、試合に向けた減量時のエネルギーバランスと栄養素摂取バランス、身体組成やパフォーマンスの変化を測定した。柔道選手の夏季練習期では平均で1日あたり3840 kcalのエネルギーを消費し、6.0 Lの水分を代謝することが明らかとなった。また、トップレスリング選手の試合前の調整期には100~500kcalの消費エネルギーが減少する事例が観察された(近藤ら, 2022)。世界トップレスリング選手の減量時には、1日あたり約860 kcalの摂取エネルギーを減少させて17日間で5 kgの体重を減少させたが、その減量方法は主に脂質摂取量を減少させる方法であった。例数がまだ少ないことから、さらに対象者数を増やす必要があるが、レスリングや柔道などの高強度運動を行う競技では、間欠的絶食やケトン食よりも脂質を減少させる減量方法を用いることのほうが、体力及び体調を維持しながら減量する方法に適している可能性が考えられた。これまでに取得した食事記録から、食事方法や主要栄養素バランス(高糖質食、ケトン食など)と身体組成、コンディション及びパフォーマンスとの関連についてさらに詳細な解析を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究内容の実験をすでに開始させ、今後さらに研究対象者を増やす予定である。研究をさらに発展させ、これまでに柔道選手を対象に、夏季の通常練習期と減量期、冬季の通常練習期のエネルギー消費量と水分代謝量の測定を完了している。これらに加えて、男性トップレスリング選手の試合前の調整期、女性トップレスリング選手の試合前減量時の栄養素摂取量、身体活動量、生化学指標の測定を終え、男性選手の事例を国内の学会誌へ、女性選手の事例を英文誌に投稿中である。これらの研究成果のうち国内の学会誌へ投稿した1報がすでに掲載されている。さらに、2報の論文の国際学術雑誌投稿の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度までに取得した食事記録から栄養素摂取量分析を進め、アスリートの減量時の食事摂取方法及びエネルギー・栄養素バランスと身体組成、生化学指標、パフォーマンスとの関連を明らかにする。これまでの研究から、アスリートの特徴的な体格による身体組成評価の測定誤差やアスリートの減量時における体水分の変動の影響により、今まで一般成人や肥満者などのデータに基づいて考えられていた減量の概念が適用できない可能性が考えられた。そこで、身体組成学を専門とするUniversity of LisbonのAnaliza M Silva准教授との共同研究で、アスリートの身体組成を正しく評価する方法と水分代謝を考慮した新たな減量方法を解明する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)
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[Presentation] Relationship between water turnover and body composition, training time, and environment in Judo athletes during the summer training season2022
Author(s)
Emi Kondo, Akiko Uchizawa, Hiroaki Hiraoka, Hirotaka Okada, Koichi Watanabe, Yoko Tanabe, Miki Kosugi, Ai Ito, Hideyuki Takahashi, Yasuki Higaki, Hiroyuki Sagayama
Organizer
International Sport + Exercise Nutrition Conference 2022
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