Project/Area Number |
22KJ0388
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Project/Area Number (Other) |
22J10659 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
吉川 実希 筑波大学, 人間総合科学学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | デンマーク / キャリアガイダンス / 若者支援 / 多機関連携 / 専門性 |
Outline of Research at the Start |
本研究では丁抹のキャリアガイダンス(CG)制度に着目し、若者の移行支援を担う公的機関「若者教育ガイダンスセンター(Ungdommens Uddannelsesvejledning:UU)」が各基礎自治体に新設されたネットワーク型の支援体制「コムーネ若者支援機構(Kommunal Ungeindsat)」に統合され、雇用・福祉部門との連携・協働がより一層協調される近年の制度展開下における、UU所属職員「ガイダンスカウンセラー(Vejleder)」の支援実践や専門性の変容過程を解明する。これを通して、若者を対象とする多分野横断的支援ネットワーク下においてCG専門職に求められる役割を考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は丁抹のCGについて①2019年に至る制度展開を関連法改正過程の検討より整理し、対するカウンセラー職能団体の諮問回答を分析した。また丁抹に渡航し、昨年度調査を行った自治体を中心にカウンセラーの②KUIでの位置づけ、③他職種との協働関係や役割の違いについて聞き取りを行った。成果は以下の通りである。①2004年のUU導入以降、2010年の教育準備評価の開始、2014年の職業教育改革に伴うCGへの予算配分の大幅削減といったCGの制度展開における重要局面を経て、カウンセラーの介入対象は特に支援が必要な一部の若者に焦点化された。2019年のUUのKUIへの統合でカウンセラーは各自治体組織内に配置され他職種との協働が強化された。これに対し全国カウンセラー協会等の職能団体は個別ガイダンスの提供対象の限定を非難し、政策上のカウンセラーの専門性軽視を危惧して専門性に関する議論の蓄積と対外への表明活動を行う状況にあった。②カウンセラーは他の専門職との協働の強化を肯定的に捉えていた。詳細には、他部局との物理的な接近や定期ミーティングの開催、部局間でのマインドセットの共有、UUで情報連携ツールとして活用していた若者の教育計画の他部局職員との共有等が、各自治体に即して推進されていた。③KUIの導入に伴い政策的に他職種との協働や調整が強調されつつも、カウンセラーは生徒・若者への個別ガイダンスの提供を中核的な役割として強く認識し、教員の評価・指示的な関わりや労働支援・社会福祉部局職員の管理的な支援に対して、対話的・構成的な関わりを強調していた。 なお、課題として明らかになったのは基礎学教師が担うキャリア教育科目「教育と仕事(Uddannelses og Job)」へのカウンセラーの関与である。これを巡る両専門職の協働の度合いは自治体や学校で差があり、全国規模で如何に充実を図るかが模索されていた。
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