被子植物における分子進化速度と生態的特性の相互作用の解析
Project/Area Number |
22KJ0490
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Project/Area Number (Other) |
22J40062 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | The University of Tokyo (2023) Chiba University (2022) |
Principal Investigator |
片山 なつ 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 分子進化速度 / 被子植物 / 生態的特性 / 突然変異率 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、被子植物全体において分子進化速度の変更パターンと生態的特性との関連性を解明することで、植物の多様化メカニズムの一端を理解する。 1.植物の大規模系統解析データセットを用いて、被子植物全体における分子進化速度の多様性を俯瞰し、分子進化速度の変更パターンを明らかにする。 2.さまざまな生態的特性(生活様式、生息環境、繁殖様式など)と分子進化速度との関連性を解明する。 3.被子植物の平均的な分子進化速度と選択圧の軸を作成し、各生態の特殊化において分子進化速度の多様性が生じた歴史を理解する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、被子植物全体において、分子進化速度の変更パターンと生態的特性との関連性を解明することを目的としている。第2年度は、第1年度に引き続き、本解析のための被子植物大規模系統情報と生態的形態的表現型データセットの整備をおこなった。被子植物の大規模系統情報については、被子植物約600種、410シングルコピー遺伝子をもちいたOneKP (2019)の系統樹情報を用いることとした。これにより少数の特定の遺伝子のみに偏らない分子進化速度の検出が可能になると共に、特定の機能の遺伝子に対する選択圧の検出など、分子進化速度以外の解析が可能となる。生態的特性については、水生性、寄生性、食虫性の3つの生態的特性を用い、文献調査により各特性が単系統になるクレードとその姉妹クレードのペアを系統樹から抽出した。それら姉妹群ペアとその外群を構成するアライメント配列を用いて系統樹を再構築し、姉妹群の共通祖先ノードからの枝長を推定し、クレード内の平均枝長を取得することとした。さらに、先行研究により分子進化速度と有意な相関が報告されている植物の体サイズ情報としてTRY Plant Trait データベースにあるmax plant heightも解析に加えることとした。現在、データの抽出と精査を行なっている。今後、姉妹群ペア間での枝長の差と相関する生態的特性についての解析を実施し、分子進化速度の変更パターンと生態的特性との関連性の解析を実施する。さらに遺伝子ごとにも生態的特性と分子進化速度の関係について解析を行なうことで、分類群や遺伝子の進化的歴史の推定を行なう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
第二年度は、年度途中で所属機関の異動があり、研究の中断を余儀なくされた。一方で、新たな研究室で学生と共に本研究を行なっており、順調に解析が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、学生と共に本研究課題を進行中であり、順調にすすんでいる。第三年度はデータの抽出と精査が終わり次第、相関解析や遺伝子ごとの選択圧の検出などの解析にすすむことができると考えている。一方で、解析に用いる系統樹データセットや分子進化速度の取得法、統計解析には様々な方法がある。現在行なっている手法で予想通りの結果が得られない可能性もあるが、そうした場合にも、解析方法について様々に検討することが可能である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)