Project/Area Number |
22KJ0562
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Project/Area Number (Other) |
21J20468 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長村 怜奈 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 構造解析 / テロメア / シェルテリン / クライオ電子顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的はテロメア領域を模した核酸とシェルテリンの複合体の構造解析を行い、シェルテリンと核酸との結合様式を可視化することである。先行研究に従い、6種のサブユニットをsf9細胞に共発現させ、二段階のアフィニティー精製を行い、高純度のシェルテリンを得る。テロメア領域を模した核酸とシェルテリンを再構成し、その後、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析を行い、原子分解能における立体構造を得る。構造解析に成功した後は、機能に重要なアミノ酸を特定し、その変異体を用いてEMSAやFSEC法によってその核酸結合能およびシェルテリン形成能を生化学的に解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
転写因子TRF2とテロメアDNAおよびシェルテリンの構造解析に関して、転写因子TRF2単体での精製はTRF2のvitroにおける安定性に問題があったため、採用初年度にTRF2をふくむシェルテリン複合体の精製と構造解析を行った。精製条件の検討の結果、ヒトの全長シェルテリン複合体の完全な精製に成功した。しかし、構造解析の際に必要なグリッド作製の工程の段階で複合体が凝集したり複合体が解離する問題により構造決定には至らなかった。 また、Cas9とヌクレオソームの複合体構造解析に関して報告する。Cas9はゲノム編集ツールとして広く使用されている、原核生物由来のDNA切断酵素である。ゲノム編集の標的は主に真核生物であり、真核生物の核内には原核生物には存在しない、ヌクレオソームと呼ばれる核内構造が存在する。これまで、Cas9がタンパク質などが結合していないDNAの認識やDNA切断様式に関して構造解析が行われた例は数多く存在するが、ヌクレオソーム中のDNAに関してどのように認識およびDNA切断を行うに関しては明らかにされてこなかった。そこで、本研究ではCas9とヌクレオソームの複合体構造解析を行うことで、Cas9がヌクレオソームDNA切断を行う機構を明らかにすることを目指した。Native-PAGEによるヌクレオソーム上でのCas9の結合とDNA切断の有無を確かめたうえでCas9がDNA切断後もヌクレオソームに結合した状態の複合体を取得することに成功したためこの複合体に関して構造解析を行った。その結果、Cas9が真核生物の生体内因子と似たような結合様式をとることが明らかになった。さらに、Cas9とヌクレオソーム間にこれまで報告されてこなかったような相互作用が存在することを明らかにすることに成功した。
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