Project/Area Number |
22KJ0570
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Project/Area Number (Other) |
21J20634 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西池 雄志 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 性行動 / 攻撃行動 / ゲノム編集メダカ / 脳の性差 / 性ステロイド |
Outline of Research at the Start |
魚類においては、「性行動の起こしやすさ」や「攻撃性の強さ」といった行動形質が、効率的な養殖や希少種の保存の可否に直結する。性行動と攻撃行動の制御において、性ステロイドが基幹的な役割を担うことは繰り返し報告されてきたものの、その作用機序については未だ断片的な知見しか得られていない。本研究では、性行動と攻撃行動の制御における各種性ステロイド/性ステロイド受容体シグナルの役割を解析するとともに、それらの下流でどのような遺伝子が性行動と攻撃行動の制御に寄与するかを解析することで、性ステロイドが性行動と攻撃行動を制御する機構を包括的に理解することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
魚類の行動形質の性差を産み出す性ホルモンシグナルの機能を理解するため、これまでに、性ホルモンの受容体を欠損させたメダカを作出し、性行動や攻撃行動を解析してきた。 性行動解析の結果から、メスがオスのアプローチを受け入れて産卵するために、卵巣由来の3つのホルモンがそれぞれの受容体を介して脳に作用する必要があることが分かってきた。これら3つのホルモンシグナル間にどのような関係性があるかを明らかにするため、1つのホルモンの受容体を欠損させた際に、他のホルモンの受容体の発現がどのように変化するかを、in situ hybridizationによって解析した。解析の結果から、3つのホルモンシグナルは互いに独立に機能するのではなく、互いの活性を高めることで、協調してメスの性的受容を高めることが示唆された。 3つのホルモンシグナルの作用点を明らかにするため、それぞれのホルモン受容体を欠損させたメスをオスとお見合いさせ、その際に賦活される細胞群を、神経活動の分子マーカーの陽性面積を計測することで調べた。3つのホルモン受容体のいずれを欠損させた場合にも、野生型のメスに比べて神経活動が亢進しない、2つの脳領域を見出した。これらの神経核が、3つのホルモンシグナルによって賦活される、「メスの受け入れ中枢」であることが示唆された。 これまでの研究内容をまとめ、研究内容を学会で発表するとともに、自身を筆頭著者とする3報の原著論文を学術誌に投稿した。
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