Project/Area Number |
22KJ0770
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Project/Area Number (Other) |
22J10114 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
百瀬 由璃絵 (2023) 東京大学, 社会科学研究所, 特任助教
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Research Fellow |
百瀬 由璃絵 (2022) 東京大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 社会的排除 / 剥奪 / 安定労働に隠れた社会的排除 / 社会的孤立 / 学校でのいじめ / 子ども期の家庭 / グレーゾーン / 健康格差 / 社会政策のはざま / 障害 / メンタルヘルス / ライフコース研究 |
Outline of Research at the Start |
近年、ヨーロッパをはじめ日本でも社会保障・福祉政策と労働・雇用政策の連携が求められ、「社会政策のはざま」の問題が様々に論じられている。本研究では、社会政策のはざまにいる健康上の問題がある者の実態把握と政策的支援のために、「障害者でも高齢者でもない健康上の問題がある者」が抱える複数かつ長期的な不利益を解明し、見過ごされてきた人々に対する社会政策や社会保障のあり方を提言する。具体的には、複数の側面のリスクに着目するはく奪や社会的排除(貧困・剥奪・社会的孤立・労働市場からの排除などの社会的・経済的・政治的・文化的要因)の状態が、健康とどのように関連しているのかを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、6件(うち国際学会・国際会議5件)の報告を行い、2件の論文 (うち査読1件)を発表したまたは発表することが確定した。なお、本研究は研究活動スタート支援(23K18830)が年度途中で採択されたため、重複受給ができないという規定に則り、本研究を途中辞退することになった。 そのため、本研究期間は1年半と短縮されたが、研究期間全体を通じて計14件(うち国際学会・国際会議10件)の報告を行い、8件の論文 (うち査読3件)を発表した。 上記の成果は、社会保障・福祉政策と労働・雇用政策との間の「社会政策のはざま」で見過ごされてきた心身に不調がある人々が、日本社会にどの程度おり、どのような困難をどのように抱えているのか、またその心身の不調をもたらしている要因は何であるのかを計量的に可視化するという大きな課題を明らかにするために行われた。 本研究では、第1に、社会保障・福祉政策の1つである障害者福祉制度の対象になっておらず、労働・雇用政策の対象となる在学中を除く60歳未満の稼働年齢層に主に着目した。第2に、日本全国を対象とした公的統計を含む社会調査データから、心身に不調がある人々の実数を把握した。 第3に、日本社会における社会的排除の状況を明らかにした。社会的排除は、多次元と動態性の2つの特徴を併せ持つ概念であり、この概念を用いることで異なる複数側面の困難の長期的な影響を理解することにつながる。多次元として、本研究では、経済的側面(就業状況・相対的貧困・物質的剥奪・主観的貧困)、社会的側面(社会的交流・社会参加・社会的サポート)、政治的側面(政治無関心)、文化的側面(階層帰属意識)などの、ライフコースにおける4 つの社会的排除の側面に注目した。
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