Project/Area Number |
22KJ0826
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Project/Area Number (Other) |
22J11838 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大川 典哉 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | オルガネラ分解 / リパーゼ / ユビキチン化 |
Outline of Research at the Start |
水晶体の成熟過程では、リソソーム、小胞体、ミトコンドリアなどのオルガネラが分解される。その過程ではサイトゾルリパーゼPLAAT (Phospholipase A/acyltransferase) ファミリーがオルガネラの膜を分解する。しかし、この細胞内分解システムがどのように制御されているのかは不明である。この点を明らかにするため、本研究は、水晶体オルガネラ分解過程のイメージング、遺伝子改変ゼブラフィッシュの解析を実施する研究内容である。
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Outline of Annual Research Achievements |
水晶体細胞の最終分化過程では、すべての膜系オルガネラが分解される。これはサイトゾルリパーゼPhospholipase A/acyltransferase (PLAAT) ファミリーによるものである。しかし、オルガネラ膜タンパク質の分解機構は未解明であった。本研究では、水晶体でのオルガネラ膜タンパク質の分解機構を明らかにすることを目的とした。ゼブラフィッシュ水晶体においてオルガネラ膜タンパク質の分解はPlaat1非依存的であった。このことから膜脂質と膜タンパク質が異なる経路で分解されうることが示唆された。そこで、ユビキチン・プロテアソーム系に着目しユビキチン鎖の可視化を行った。水晶体でユビキチン鎖レポーターは一過性に輝点を形成し、分解前の小胞体やミトコンドリアに集積した。水晶体細胞でオルガネラがユビキチン化を受けることが明らかとなった。このユビキチン化は転写因子Heat shock transcription factor 4 (Hsf4) に依存した。ユビキチン化を受けたオルガネラに膜タンパク質の引き抜きに関与するValosin-containing protein (VCP)/p97が集積した。VCP阻害により小胞体膜タンパク質分解および内腔タンパク質の漏出が部分的に抑制された。このことから膜タンパク質の分解機構が膜タンパク質に加えて膜脂質の分解にも関わることが示唆された。培養細胞では、Parkinマイトファジー条件下においてユビキチン化の誘導時にミトコンドリアにPLAATが集積した。これによりユビキチン化がPLAATの局在化に十分であることが示唆された。本研究は水晶体オルガネラの分解過程で、オルガネラ膜タンパク質がユビキチン化を受け分解されることを明らかにした。さらに膜タンパク質分解がPLAAT依存的な膜脂質の分解を促進している可能性を示唆する結果が得られた。
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