Project/Area Number |
22KJ0981
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Project/Area Number (Other) |
22J15257 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13020:Semiconductors, optical properties of condensed matter and atomic physics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白井 菖太郎 東京大学, 総合文化研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 超伝導量子ビット / 量子状態トモグラフィ / 制御変位ゲート / ボソニック符号 / 超伝導共振器 / コヒーレンス時間 / エネルギー緩和時間 / スピン依存力 |
Outline of Research at the Start |
今年度の研究内容は大きく2つに分かれる。1つ目は超伝導共振器もしくは量子ビットの電極形状と損失の関係に関する調査である。損失元を原子層堆積装置を利用して導入する方法をとることで、超伝導量子ビット品質の電極形状依存性を従来より直接的な方法で明らかにすることが期待される。 2つ目についてはこれまでに作製したサンプルを用い、2次の非線形を用いた超伝導共振器中電磁波モードの状態制御法を確立しこれを用いた誤り訂正を実証することである。この方法は量子ビットの誤りが共振器へ伝搬するレートを小さく抑えられることが期待され、従来手法に比べて高速かつ高精度な共振器の状態制御の実現が期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに高品質超伝導回路を作製するための手順を確立しており、この手順に従って作製した超伝導回路を用いて今年度は、2次の非線形性を用いた共振器中の電磁波モードの状態制御、共振器中の電磁波モードの状態に対する量子状態トモグラフィについて実験を行った。
1つ目および2つ目の実験について、2次の非線形性を持つ超伝導量子ビットに外部からマイクロ波を印可し、量子ビットと共振器の間にビームスプリッタ型相互作用および2モードスクージング型相互作用を同時に誘起した。これらの相互作用が同時に発現することにより、制御変位操作と呼ばれる、ボソニック符号を用いた共振器の状態に対するエラー訂正操作に必要な制御手法を実現した。私たちの実現した制御変位操作は従来手法と比べて超伝導共振器に対する強いマイクロ波ドライブが必要ないという特徴を持ち、従来手法ではこの高強度のドライブによって超伝導共振器の感じるノイズが増強されてしまうという問題点があったが、これを回避可能であるという利点を持つ。さらに、実現した制御変位操作を用いて共振器中の電磁波モードの状態に対する量子状態トモグラフィ実験を行い、ボソニック符号に用いることが可能な猫状態と呼ばれるコヒーレント状態の重ね合わせからなる状態の生成を行うことにも成功した。
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