Project/Area Number |
22KJ0988
|
Project/Area Number (Other) |
22J15355 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 13030:Magnetism, superconductivity and strongly correlated systems-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾崎 壮駿 東京大学, 理学系研究科, 研究員
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 軌道磁性 / トポロジカル物質 / 軌道帯磁率 / トポロジカル絶縁体 / ノーダルライン半金属 / 軌道ーゼーマン項の量子化 |
Outline of Research at the Start |
軌道磁性研究は長い研究の歴史を持つが、最近ではトポロジーや電子相関と関連して、新しい研究の局面を迎えている。前年度は2次元トポロジカル絶縁体における磁気応答を詳しく調べた。今年度は平坦バンドなどの特異な電子状態が生む異常な軌道磁気応答について探求する。平坦バンドは異常な電子状態を持つため、新しい軌道磁性が期待される。さらに擬1次元・2次元ハバード模型を調べ、平坦バンドにおいて電子相関が軌道磁性に与える影響を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では主に2次元トポロジカル絶縁体とノーダルライン半金属に着目し、その特徴的なバンド構造および波動関数のトポロジーが軌道磁性にどのように表れるかについての解明に取り組んだ。主要な結果は以下の2点である。 (1)スピン軌道相互作用のある系において、軌道とスピンの交差的な磁気応答による帯磁率(OZ交差項)が考えられ、OZ交差項は系のトポロジーを反映して量子化されることが知られている。この量子化について、強束縛模型に正しく磁場を導入する方法を用いて精密な評価を行い、量子化の根拠を詳しく調べた。また、実験による量子化の検出可能性を議論した。 (2)ノーダルライン半金属ZrSiSにおいて軌道効果によると考えられる常磁性(軌道常磁性)が実験的に観測されている。軌道磁性は多くの場合反磁性として観測され、軌道常磁性が単独で見出されることは珍しい。この軌道常磁性の起源を明らかにするために、第一原理計算およびそれに基づいた有効モデルの解析を行い、ZrSiS においてみられる軌道常磁性の特徴に説明を与えた。この軌道常磁性の機構として、ノーダルライン半金属に特有の、負の曲率を持ったバンド構造に由来するバンド間効果を提案した。 そのほか、広く磁性に関連する問題に取り組んだ。(3)擬1次元系における軌道磁性への電子相関の効果、(4)disorder のない Sachdev-Ye-Kitaev 模型のダイナミクス、(5)古典スピン模型を用いた負のエネルギー弾性の起源の解析。 以上の結果は研究会等で発表し、雑誌論文として発表した。このうち一部は投稿中、あるいは投稿準備中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(10 results)