Project/Area Number |
22KJ1194
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Project/Area Number (Other) |
22J40049 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01070:Theory of art practice-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐々木 加奈子 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | サバイバーシップケア / アート実践 / コラージュ / 乳がんサバイバー / セルフトランセンデンス / 語りづらさ / がんサバイバー / アート / 自己表現 / 語り / ウェルビーイング |
Outline of Research at the Start |
。本研究は、働き盛り、子育て世代の乳がん罹患者が抱える語りづらさを対し、彼らが語り出すことにより、その生きづらさやストレスが軽減されるだけではなく、セルフトランセンデンス(喪失や困難な人生経験に直面した際に獲得される生きる意味や目的をみいだす能力のひとつ)が促進されることを検証しようとするものである。本研究では、豊かなオラリティのひとつとしてビジュアルな表現作品を創造するアートが展開かのうな仕組みについて、対面環境とネット環境やデジタルメディアを媒介の違いに着目して検証する。表現を誘発する「場」のデザイン開発も行い、持続可能なインクルーシブなプラットフォーム構築をめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
今まさに未来を描いている最中にがんと診断され、治療による外見の変化や就労の悩みなどから語りづらさを抱えている。本研究で援用する「セルフトランセンデンス」は、人が生命を脅かす体験や人生を変えるような出来事に直面した時に、自身や環境との相互作用の中で内的・外的境界を拡張しながら今を生きる意味や新たな見地を見いだしていく能力である。現に多くのステージ4の乳ガン罹患者たちはアクティブであり、彼女たちは語り、コミュニティーをつくり、日常生活を生き生きと過ごしている。しかしそれを取り巻く「サバイバーシップケア」は患者が望むものではない場合がある。今一度当事者たちが実践するwell-beingのあり方について考える必要がある中で、今年度は月2回市内のスペースで写真を使ったコラージュサークルをオンライン、対面と環境を整え運営してきた。その間、開始前のコンディションから、回を重ねて参加した後の感想、制作した作品について、各自のストーリーについて、動画や写真を通して記録してきた。エンパワーメントを与えるアートを介した表現の表出についての質的なデータが揃ってきた。これらの内容を、コブマンのアサイラム論や役割距離を用いて分析を行った。さらに、制作するだけではなく、自らが写真の中で演じる写真制作のワークショップと展示会を行い、参加者を募った。今後、表現することで得られるウェルビーイングについての評価方法の検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
対面での実施は順調であるが、オンラインで作品をシェアしていくことは少々困難である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、「マイヒストリーというテーマで展示会を企画している。制作から、作品が鑑賞される一連を経験することで、エンパワーメントを獲得することができるか、ビジュアルエスノグラフィーを用いて分析を進める。これらの特徴をデューイの芸術論、ゴフマンの 相互行為論、熊谷晋一郎教授による当事者研究の手法を援用しながら分析を行い、セルフト ランセンデンスや刺激による表現可能性についての評価構築を進める。
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