マクロファージ担持微粒子を用いた生体材料の免疫学的評価法の開発
Project/Area Number |
22KJ1206
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Project/Area Number (Other) |
22J14910 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
戸田 翔太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | バイオマテリアル / THP-1 / マクロファージ / バイオマテリアルの炎症性評価 / マクロファージの分極 / 旋回培養 |
Outline of Research at the Start |
バイオマテリアルは生体内でマクロファージを主とした異物反応を引き起こす。異物反応の強さや継続時間は材料の炎症性を反映しており、しばしばバイオマテリアルの機能不全を引き起こす。現在、バイオマテリアルとマクロファージの反応は詳細まで解明されておらず、in vitroで研究されている。本研究ではそのアプローチの一つとして通常の培養法とは異なる旋回培養で作製したマクロファージを用いてバイオマテリアルとの反応を評価し、異物反応の機序解明ならびに材料の炎症性評価法の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではTHP-1細胞由来のマクロファージの分極を指標としたin vitroにおけるバイオマテリアルの免疫学的評価法の確立を目指した。現在、THP-1細胞をマクロファージに分化させるための培養条件やその後のin vitroにおける免疫学的評価法は定まっておらず、様々な手法が採用されている。なかでも、TCPS上でTHP-1細胞をM0マクロファージに分化させたのち、バイオマテリアル上に播種し、免疫学的評価を行う手法とバイオマテリアル上で分化させ、その後の免疫学的評価を行う手法が存在する。本年度は、THP-1細胞をバイオマテリアル上でマクロファージに分化させる手法が後の免疫学的評価に与える影響を検討した。THP-1細胞がTCPS 上でM0マクロファージに分化することでM1遺伝子の発現量増加が報告されているが、セルロースとPETとPMMA上で分化したマクロファージではM1遺伝子がTCPS以上に強発現した。以上のことから、TCPS 上ではM0マクロファージに分化するが、セルロースとPETとPMMA上で分化したマクロファージはM1型に分極することが示唆された。バイオマテリアル上の分化では、分化後のマクロファージの遺伝子発現量がバイオマテリアルによって異なるため、免疫学的評価を行う際はTCPS 上でM0マクロファージに分化させたのち、バイオマテリアル上に播種し、その後の評価を行う手法を採用することで、系統的な評価が可能になると考えている。また、昨年度に報告したTHP-1細胞を旋回培養で分化させることで得られるM2型のマクロファージ凝集体を用いて、バイオマテリアルの免疫学的評価をin vitroで行った。その結果、セルロースとPETとPMMAとPTFEでは同組成の材料を用いた既報のin vivo研究と似た傾向があったものの、ナイロンでは異なったため、今後更なる検討が必要と考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)