Project/Area Number |
22KJ1295
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Project/Area Number (Other) |
22J01188 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 18020:Manufacturing and production engineering-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
増井 周造 (2023) 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特別研究員(PD)
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Research Fellow |
増井 周造 (2022) 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | マイクロ流体デバイス / マイクロ液滴 / ナノエマルション / マイクロ流路 / エマルション |
Outline of Research at the Start |
この研究では、広い分野で注目されているマイクロ流路デバイスに対して、構造をより微細化することで、サブマイクロメートルオーダーの流路デバイス開発を目指します。具体的には、干渉リソグラフィーという技術を流路加工に適用し、数百ナノメートルの高分解能で加工することで、粒子サイズの均一な(単分散)ナノ粒子生成のためのサブマイクロメートル流路デバイスを実現することを目指します。
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Outline of Annual Research Achievements |
マイクロ流体デバイスでは,数百μmの流路を用いて,均一な液滴を生成し,機能性材料の生産,高精度な生化学分析を実現できるため,広い分野での応用が期待されている.その中でも,マイクロサイズのポストが多数並んだポストアレイデバイスは,目詰まりに強く,マイクロ液滴を効率よく生成する手法として知られていたが,生成される液滴のサイズを予測する物理モデルが明らかでなかった.そこで,本研究では液滴分裂の挙動を明らかにして,生成される液滴の微細化に利用することを考えた.その結果,液滴の分裂には2つのモードが有り液滴のサイズ予測に有用なモデル方程式を得た.さらに,液滴の微細化を進めるため転相乳化法という手法に着目した.転相乳化法では,界面活性剤の濃度や混合比を調整することで,界面張力を低下させることで液滴の微細化を行う.従来は,大型の装置で油相と水相を徐々に混合することで,転相乳化を実現していたが,マイクロ流路内部で転相乳化が可能であるかは,明らかでなかった.そこで,マイクロ流路内で,水相と油相の混合比を調整してミキサー構造をもつ流路に流すことで,ナノエマルションが得られることがわかった.さらに,液滴の混合比により生成される液滴のサイズが変化する現象も見られた.これらの結果から,ポストアレイデバイスと転相乳化法の組み合わせにより,界面張力の低下した油滴を効率的に分裂させ,サブμmオーダーの微細な液滴の生成が期待できる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
干渉リソグラフィーで作成される周期構造と親和性の高い,ポストアレイデバイスによる液滴分裂・生成挙動を明らかにした.研究の結果,デバイス内のキャピラリー数の大きさにより,立体障害とせん断モードの分裂が存在することが明らかになった.さらに,せん断モードではキャピラリー数のべき乗で液滴サイズが減少することから,液滴の微細化の指針が得られた.さらに,効率的に液滴の微細化を行うために,転相乳化法に着目し,低せん断力条件下でもナノエマルション,サブμm液滴の生成が可能なことが確かめられた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,干渉リソグラフィーで作製したナノピラー流路を開発して,サブμm液滴の生成を目指す.干渉リソグラフィーは,格子周期や方向の制御が容易なロイドミラー光学系を使用する予定である.また,流路デバイスの作製においては,ナノピラー部での流路抵抗が大きくなると考えられるため,これまで使用してきたシリコンゴム(PDMS)製デバイスではなく,ガラスや樹脂などの機械的強度の高いデバイス作製を行う.また流路デバイス中での液滴サイズの計測装置を合わせて開発することで,ナノピラーデバイスで生成された微小液滴のサイズ評価も実施したい.
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