Project/Area Number |
22KJ1360
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Project/Area Number (Other) |
21J22873 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 61020:Human interface and interaction-related
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 叡 (2021, 2023) 電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Research Fellow |
田中 叡 (2022) 電気通信大学, 情報理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | バーチャルリアリティ / 自己受容感覚 / 運動錯覚 / 腱振動刺激 / 力覚 / 伝達関数 |
Outline of Research at the Start |
バーチャルリアリティ(VR)は急速に普及が進んでいる。しかし、現在用いられているVRシステムではユーザがアバタ(VR空間内の身体)を操作するために実際に身体を動かす必要があり、それにより安全性、経済性、アクセシビリティなどの問題が生じる。このような問題を解決するには、実際の身体を動かすことなくVR空間内で全身を自由に動かすことができ、さらに実際に身体を動かしているような感覚も得られるVRシステムが有効と考えられる。本研究では、人が身体の姿勢や動作を知覚する「自己受容感覚」を変調し、身体が動いていないにも関わらず動いた感覚を再現するという手法を軸として、前述のようなシステムの実現を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、バーチャルリアリティ(VR)において実際の身体を動かすことなくVR空間内で自由に動いた感覚が得られるシステムを実現することであり、その手段として腱振動刺激をはじめとした運動錯覚を利用するものであった。 主な成果としては、定量的な運動錯覚の提示を可能にするため、時間変化する振動刺激とそれによって生起する感覚の関係を伝達関数として定量化する実験を初年度より行っていた。これは初年度中には完了しなかったが、最終年度にて結果を得ることができた。 得られた伝達関数は事前の予想および先行研究の知見に反して、提示する運動の速さによらず運動錯覚の大きさはほぼ一定となり、また感じられる運動の方向も先行研究から予想されるものとは反対となった。これは実験方法の先行研究との差異が大きく影響したためと考えられる。 また最終年度では、本研究の集大成として、現実で腕を動かさずにVR空間内で片腕を自由に動かすことが可能なシステムを開発した。これはVR用インタフェースとしての実用性を意識し、過去のシステムのように身体を完全に拘束することはせず、手首の回転などの小さな運動を許容することで、装着の難しさや使用時の不快感を軽減したものである。本システムは小型のスティック型デバイスとウェアラブルな振動子から構成され、スティックにおける力検出によりVR空間内の手を並進運動させると同時に2自由度の運動錯覚を提示する。 また副次的な研究成果として、磁気を用いて遠隔で力覚提示を行うシステムを開発することにも成功し、最大約0.6Nの力を13cm以上の距離で3自由度で提示することができた。
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