Establishment of stable realization for low friction transfer layer on DLC friction surface based on carbon affinity
Project/Area Number |
22KJ1551
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Project/Area Number (Other) |
22J12738 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
KIM JAEIL 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | DLC / 炭化物形成エネルギー / チタン / 相手材 / 低摩擦 / 移着膜 / 酸化摩耗 / 遷移金属 |
Outline of Research at the Start |
DLCは相手材及び摩擦環境に敏感なため、やむを得ず摩擦損失が発生する。 本研究はそのようなような摩擦損失を解消することに意義を置く。DLCの摩擦システムを材料的観点から最適化し、超低摩擦を発現することを目的とする。 遷移金属を相手材、添加剤、ドーパントなどとして使用し、摩擦システムにおけるDLCの摩擦挙動を改善する技術を開発する。 最後に、エネルギー損失低減の観点からDLCの摩擦システムの最適設計の指針を設けて提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、炭化物形成エネルギーを基盤としたDLCの低摩擦特性及び離着膜形成のメカニズムを明らかにし、これを応用してDLCの超低摩擦化を目指して研究された。 1次年度には、DLCの相手材材料として4種の遷移金属(Ti, Fe, Ni, Cu)を選定し、DLCの低摩擦特性と移着膜形成に及ぼす影響を確認した。また、大気環境及び動作温度が摩擦特性と移着膜に及ぼす影響を明らかにした。DLCの低摩擦移着膜の形成時に遷移金属の炭化物形成エネルギーによって移着膜と相手材間の界面に強固な炭化物を形成することを明らかにした。形成された炭化物界面層は、移着膜を安定的に形成できるようにする接着層として作用し、DLCの低摩擦を助けた。 また、窒素、酸素などの大気環境の変化と温度変化による移着膜の特性を把握した。この時、酸素は炭化物形成エネルギーが低いチタンには大きな影響を与えず、炭化物形成エネルギーが高い銅には摩擦を高める影響を与えた。また、酸素濃度と温度は相手材の酸化摩耗を加速させることを明らかにし、酸化摩耗方程式を確立して発表した。研究に使用された遷移金属のうち、チタンが低い炭化物形成エネルギーを持っており、最も優れた低摩擦及び移着膜形成特性を持っていることを確認した。 最終年度には、チタンをDLCに添加することで、従来の移着膜がうまく形成されない鉄系相手材に対しても低摩擦を示すように界面を修正しようとした。チタンが適量添加されたDLCの場合、SUJ2相手材に対して安定した低摩擦及び移着膜形成を示した。チタン添加を通じて離着膜と鉄系相手材間の高い接着特性を付与した後、低湿環境及び高温環境で0.01以下の超低摩擦特性が発現することを確認した。DLCの超低摩擦特性は、表面に吸着された水と特に関連性が深いことを確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)