Project/Area Number |
22KJ1752
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Project/Area Number (Other) |
21J23330 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01010:Philosophy and ethics-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱田 明日郎 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | ベルクソン / 発生論 / 心理学 / 人格論 / 歴史 |
Outline of Research at the Start |
べルクソンが主著『物質と記憶』(1896)で提示する形而上学は、広く知られる哲学的問題である「心身問題」を、汎心論と直接実在論を独自の仕方で統合することで解決するものとして、現代的価値が見いだされつつある。ベルクソンの汎心論的な戦略においてとりわけ枢要な役割を担うとされるのが『物質と記憶』第四章において心身問題の解決と共に提示される「収縮」の概念だ。本研究はこの謎めいた鍵概念の思想史的な出自を解明するとともに、「収縮」概念およびそれを軸とした「収縮」の形而上学の意義を広く明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまでの三年間の研究成果を集大成し、博士論文を執筆した。博士論文の概要及び目次は次のとおり。 本論文は、『創造的進化』(1907年、以下『進化』と略記)と『道徳と宗教の二源泉』(1932年、以下『二源泉』と略記)を中心とするアンリ・ベルクソンの後期の諸著作に対して、〈発生〉の問題という通底するテーマを見出し、後期ベルクソン哲学について一貫した理解を与えることを目的とする。 第一章では、「人間種」の「意識」から回顧する仕方で生命進化を捉える「心理的解釈」という『進化』の方法の正当性を検討する。 第二章では、このような「心理的解釈」がはじめに導入された『進化』の「人格論」というトポスの通時的な展開を再構成する。本邦では未だ論じられることの少ない『進化』と『二源泉』の中間期のテクスト、ギフォード講義「人格性の問題」(1914)を読解することで、後期ベルクソン哲学の発生論の展開を浮き彫りにし、後期ベルクソン哲学が肯定する「創造」という事態をめぐって、ベルクソン的発生論の原理=根源が、「記憶」から「意志」へと推移していく次第を明らかにする。 「人格性の問題」講義で提示されている「意志」を原理とした「創造」は実のところ『二源泉』の「創造」概念を先取りしている。第三章ではこれを受けて、「創造」の原理としてもはや「意志」ではなく「情動」を掲げる『二源泉』において、どのような発生論が展開されているのかを、ベルクソンの宗教論の読解から明らかにする。そして本四章では、第二章で提示した「意志」のベルクソン哲学と、本論第三章で提示する「情動」のベルクソン哲学という対照を念頭に置きつつ、ベルクソンの道徳論を読解する。 最後に本論第五章では、以上のようなベルクソン的発生論において、「人間」が占める位置とその可能性を、ベルクソンにおける「歴史」の所在を問うことで明らかにした。
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