Project/Area Number |
22KJ1795
|
Project/Area Number (Other) |
22J10185 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38040:Bioorganic chemistry-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 萌 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 生体エネルギー / ナトリウム輸送 / 電子伝達 / 阻害剤 / キノン / クライオ電子顕微鏡 / NQR / 酸化還元酵素 |
Outline of Research at the Start |
NQRは基質の酸化還元と共役したNa+の能動輸送を行う膜タンパク質複合体である。本酵素は多くの病原性細菌の生育に必須であり、哺乳類ミトコンドリア複合体Ⅰとは構造的にも進化的にも異なるNADH脱水素酵素であるため、病原性細菌に対する有望な創薬標的として注目されている。NQRは酵素反応中に大きな構造変化を伴うと予想されているものの実証されておらず、詳細な反応機構も不明なままである。そこで本研究では①化学修飾法を用いた動的構造解析および②クライオ電子顕微鏡を用いた精密構造解析および③UQに注目した共役メカニズムの解明といった3つのアプローチから、本酵素の詳細な反応モデルを構築することを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
年次計画に基づき、病原性細菌のエネルギー生産を担っている重要酵素ナトリウム輸送性NADH-ユビキノン酸化還元酵素(以下NQR)の機能と構造を解明することを最終目標に定めて研究を行なった。 前年度に阻害剤結合型を含むNQRの3つ精密立体構造を報告したものの、依然として詳細な阻害剤作用機構や酵素反応機構は未解明のままである。そこで、酵素反応中間体を取得して各種反応機構を明らかにすべく、大阪大学の岸川博士とクライオ電子顕微鏡を用いた共同研究を行なった。未発表のデータであるため詳細は伏せるものの、酵素反応を中間体の取得に成功し、酵素反応過程における構造変化について重要な知見を得ることにことに成功した。この研究過程で得られた解析のノウハウについては、タンパク質科学会のワークショップでも発表の機会をいただきことができた。また、前年度に発表済みの成果に関してアメリカのニューハンプシャー州で行われたゴードン会議(生体エネルギー)の招待講演にて発表の機会をいただくことができた。 さらに、前年度に発表した基質UQ構造のNQRのナトリウム輸送と電子伝達の共役機構においる重要性についての研究も引き続き行った。本実験ではUQに機能性の構造を組み込んだプローブを用いてUQとNQRの相互作用や酵素反応機構に与える影響について解析を行った。加えてUQのNQRに対する結合位置を立体的に評価するべく構造解析も行い総合的にUQの機能について評価を試みた。
|