Project/Area Number |
22KJ1810
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Project/Area Number (Other) |
22J11577 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柳田 和哉 京都大学, 教育学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フンボルト / 教育哲学 / 政治理論 / 市民性教育 / 公教育 / リベラリズム / 卓越主義 / 人間形成 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ヴィルヘルム・フォン・フンボルトの政治理論を再構成し、その教育理論上の意義を明らかにすることを目的としている。従来フンボルトに対して向けられてきた「非政治的」思想家としての評価に対して、フンボルトを「市民」の陶冶・教育を最も十全に促進する社会の体制を探求した政治思想家として捉え、国家の最小化の要請を含むその政治理論が、今日のリベラルでデモクラティックな社会に対してもつ含意を解明することを企図している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、初期フンボルトの政治思想を、規範的な陶冶および教育の理論として再構成することを企図している。 そのなかで最終年度は、次の三つの研究成果を得た。第一に、前年度から取り組んでいたフンボルトの政治思想における陶冶論における市民の公共的な精神の涵養を主題とした研究に関して、フランス革命期のドイツにおける政治的論争を含む同時代的な背景に関する資料調査を実施した。第二に、フンボルトの陶冶理論を道徳理論として解釈する研究に関して、フンボルトの1790年代の陶冶理論における善き生の構想を再構成することで、政治思想の理論的基盤としての陶冶理論を整合的に再構成することができた。第三に、初期フンボルトの著作『国家活動の限界』における国家の市民の私生活に対する批判を、同書でフンボルトが行なっている公教育への批判と対照させながら解釈することで、フンボルトにおける国家干渉への批判が、本質的に教育的な働きかけに対する批判としての性格をもつことが明らかになった。 前年度およびこれらの最終年度の研究成果によって、初期フンボルトの政治思想における陶冶理論、および教育の位置付けが明らかにされた。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)