Project/Area Number |
22KJ1823
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Project/Area Number (Other) |
22J12779 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八木 渉 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | トライボロジー / ナノトライボロジー / ポリマー型添加剤 / 境界潤滑 / ポリマー系添加剤 / 添加剤吸着層 / MEMS |
Outline of Research at the Start |
本研究は、摩擦を低減することを目的として潤滑油に添加される添加剤が、摩擦表面でどのように摩擦を下げるかを解明することを目的とする。これらの添加剤は種類によって摩擦の下げ方が異なることが予想される。本研究では、それぞれの添加剤について、厚さ5 umかつ原子レベルで凹凸が少ないフィルム状試験片を作製して、静電気力によって二つの試験片を密着させた状態で摩擦することできわめて平行な状態で二面を引きずりながら摩擦力を測定できる装置によって、その間に挟まれた添加剤分子の摩擦を取得する。これによって各種添加剤がどのように摩擦を低減しているかというメカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
MEMS創成技術によって作製された厚さ約5 umのフィルム状試験片を作製し,対向する剛な 試験片の二面間に直流バイアス電圧を加えることで静電気力によって二面を密着させることで,シリコンウエハで作製されたナノオーダーで平滑な面どうしの平行な摩擦を実現した.二面にヘキサデカンやトルエンといった分子構造の異なる基油を滴下して,それらの摩擦特性評価を行った結果,分子構造を反映した異なる摩擦特性の取得に成功した.次に、フラーレン分子を添加した油が,マクロスケールの摩擦試験において低摩擦および耐摩耗性を発現することに注目し,当該摩擦試験装置を用いて,フラーレン分子が膜厚にどのような影響を与えることで,低摩擦および耐摩耗性を発現するのかを明らかにする試験を行った.加えるバイアス電圧に伴って変化する静電気力の大きさは油膜厚さに影響を与えないことが明らかとなり,添加量の増加に伴って油膜厚さが増加することが示された.以上の結果から,フラーレン分子は材料表面に吸着して層を形成するのではなく,添加量の増加に伴う,表面への堆積に伴ってしゅう動面間に介在することによって摩擦現象に影響することが推察された. 以上の内容は、IndiaTribをはじめとする国際学会で発表されたが、年度の初旬に体調を崩したことが原因で追随する研究実績は得られなかった。
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