Revealing The Nature of Rapid-Evolving Transients with Theoretical and Observational Approaches
Project/Area Number |
22KJ1986
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Project/Area Number (Other) |
22J22705 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 16010:Astronomy-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宇野 孔起 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | FBOT / 潮汐破壊現象 / 超新星爆発 / 分光観測 / 偏光観測 / 機械学習 / 相互作用超新星爆発 / 偏光分光観測 |
Outline of Research at the Start |
恒星質量ブラックホール(BH)の形成過程として、超新星爆発(SN)時にBHが形成され恒星外層がBHへ降着するFailed SNが注目されている。Failed SNの観測例はないが、新種の突発天体FBOTとの関わりが示唆されている。我々はFBOTの可視放射を説明する解析的モデルを開発した。本研究はモデルを数値的に拡張し、FBOTの多波長モデルを構築する。電波は親星の活動性、X線はBH質量のトレーサーとなる点に着目し、FBOTの放射機構や親星への多角的アプローチを試みる。最終的には、恒星質量BH形成の観測診断法を提示する。また、FBOT候補天体が発見された際は追観測を行い、FBOTの性質へ迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は、Fast Blue Optical Transient(FBOT)をはじめとする特異な突発天体について、理論・観測の両面からアプローチし、その起源を解明することが大目標である。 令和5年度は、FBOTとの関連が示唆されている潮汐破壊現象(TDE)を対象としたすばる望遠鏡による観測をスタートさせ、観測的側面からFBOTの起源解明に取り組んだ。我々は、AT2023clxという突発天体をTDEと同定し、発見報告を行った。さらに、すばる望遠鏡を用いた追観測を行った。。その結果、AT2023clxは従来通りのTDEではなく、活動銀河核が引き起こす特異な現象である可能性が示唆された。この結果は、従来のTDEの中にはAGNの活動が紛れ込んでいる可能性を示唆しており、TDEとの関連が示唆されるFBOTの起源解明にも示唆を与える。 また、昨年度の成果で得られた白色矮星と星周物質が相互作用する超新星爆発への知見を活用し、白色矮星の爆発と考えられているIa型超新星爆発を機械学習で再分類する研究も行った。その結果、経験則的に4タイプに分かれると考えられていたIa型超新星爆発が、本質的に5タイプに分かれる可能性が示唆された。Ia型超新星爆発は宇宙論パラメータにも関係する重要な天体である。その性質に迫る本研究はIa型超新星爆発の爆発メカニズムに迫る先駆的な研究である。 3月からはFBOTのメカニズムについての理論的研究を進めるべく、コロンビア大学のMetzger教授との共同研究を開始した。コロンビア大学へ3ヶ月間滞在し、当初の研究計画で予定していたFBOTの電波放射やX線放射に関する理論モデル開発に取り組んでいる。また、それに加えて、同じくニューヨークにあるFlatiron Instituteの研究者らと連星系の電波放射に関する共同研究をスタートさせた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画当初は2年目はFBOTの電波放射モデルを構築する予定であった。しかし、研究計画で随時行うとしていた、FBOT関連天体の追観測に関する研究を行ったため、電波放射に関する研究の開始は3月にずれ込んだ。しかし、追観測に関する研究は極めて順調であり、間もなく論文を投稿予定である。また、当初の予定には明記していなかった機械学習を用いた突発天体に関する研究も行っており、こちらも間もなく論文として投稿予定である。以上のことから、電波放射のモデル化については遅れているものの、計画していた観測研究の成功、及び追加研究の実施状況から、当初2年目に見込んでいた成果を上回る成果となっている。 さらに1年目の研究成果に関して、国際研究会での招待講演1件、国内研究会での口頭発表2件を行った。また、1年目に発表したFBOTの光度曲線モデルを用いて相互作用超新星SN2021ckjの理論解釈に貢献し、査読有り英語共著論文1件を出版した。また、せいめい望遠鏡を用いた観測成果で査読有り英語共著論文2件を出版した。以上のように、論文だけでなく、その成果に関する発表も数多く行った。 よって、研究実施状況は「概ね順調」といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目はFBOTの電波放射に関する研究を進める。電波放射に関する研究を進めるべく、コロンビア大学には6月まで滞在する。その間に電波放射モデルの基礎を確立し、結果を論文として出版する。その後は、当初予定していたX線放射モデルを完成させるべく、研究に取り組む。X線放射モデルからは、FBOTの中心にあるとされるブラックホールの質量等に関する情報が得られると期待できる。この結果を用いて、謎の突発天体FBOTの起源に迫る。また、追観測についても継続的に実施する。特異な突発天体が発見された際はすばる望遠鏡を用いた迅速な追観測を行い、その性質を明らかにする。 最終年度であるため、成果を論文として出版すると共に、国内外の研究会やセミナー発表に現地参加し、一連の研究成果を積極的に発信する。さらに、海外での情報収集結果や議論を踏まえて今後の研究方針を決定する。
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Report
(2 results)
Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Photometry and spectroscopy of the Type Icn supernova 2021ckj2023
Author(s)
Nagao T.、Kuncarayakti H.、Maeda K.、Moore T.、Pastorello A.、Mattila S.、Uno K.、Smartt S. J.、Sim S. A.、Ferrari L.、Tomasella L.、Anderson J. P.、Chen T.-W.、Galbany L.、Gao H.、Gromadzki M.、Guti?rrez C. P.、Inserra C.、Kankare E.、Magnier E. A.、M?ller-Bravo T. E.、Reguitti A.、Young D. R.
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Journal Title
Astronomy & Astrophysics
Volume: 673
Pages: A27-A27
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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