Project/Area Number |
22KJ2040
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Project/Area Number (Other) |
22J11853 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 俊樹 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 有機ヒ素化学 / ユウロピウム / 重原子効果 / 光増感 / エネルギー移動 / アルシン / 有機ヒ素化合物 |
Outline of Research at the Start |
ランタニド(Ln)は遮蔽されたf軌道に由来するシャープな発光スペクトルを示すことから、発光素子などへの応用がなされている。そして、Ln錯体の発光材料への応用には高い発光量子効率が求められる。そのため、現在様々な配位子が合成され、高効率発光性Ln錯体の設計が活発に研究されている。このような状況下、私は新たにヒ素配位子を活用し、ヒ素の重原子効果がユウロピウム(Eu)錯体の発光効率を向上させることを明らかにした。そこで、ヒ素の特性を活かすことで、ヒ素化合物の構造とLn錯体の発光量収率との相関を系統的に研究する中で、元素に注目した新規高効率発光性Ln錯体の設計指針を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度では、実践的なヒ素炭素結合の形成反応を用いることでアンテナ配位であるアルシンオキシドを設計し、硝酸ユウロピウム錯体に用いた。前年度ではトリフェニルアルシンオキシドを有する硝酸ユウロピウム錯体の発光特性について報告し、ホスフィン類縁体と比較することで、ヒ素の特性がユウロピウム錯体の発光特性を向上させることを明らかにした。一方でこれまでランタニド錯体のアンテナ配位子として用いられたアルシンオキシドはトリフェニルアルシンオキシドのみであった。つまりアルシンオキシドを有するランタニド錯体の特性を明らかにするためには、アルシンオキシドの構造とランタニド錯体の特性の相関を明らかにする必要がある。そこで本年度では、実践的なヒ素炭素結合の形成反応によって合成したアルサフルオレンオキシド、フェノキサアルシンオキシド、アルセピンオキシドをアンテナ配位子として用い、アルシンオキシドの共役構造がユウロピウム錯体の発光特性にもたらす影響について調査した。いずれのアンテナ配位子も励起状態における一重項および三重項状態のエネルギー準位が異なるため、エネルギー準位に応じた光増感エネルギー移動挙動が観測された。特にアルサフルオレンオキシド骨格ではエネルギー移動効率が90%を超え、アンテナ配位子として有用な骨格であることが明らかになった。そしてホスフィン類縁体と比較すると、どの骨格においてもアルシンオキシドのほうが電気双極子遷移の発光強度とエネルギー移動効率が高いことが明らかになった。この理由として、ヒ素の高い分極率と重原子効果に起因していることがわかり、ユウロピウム錯体の発光特性にアルシンオキシドが有効に機能することを示唆する結果であった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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