The Interaction of Muslim Women in Japan: Frame Analysis from the Perspective of Microaggressions
Project/Area Number |
22KJ2141
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Project/Area Number (Other) |
22J11759 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
保道 晴奈 大阪大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | スティグマ / 日常的相互行為 / ムスリム女性 / インターセクショナリティ |
Outline of Research at the Start |
本研究は差別の要因となりうる属性や条件を複数抱えている人々がいかにして日常的相互行為を成り立たせているのかを明らかにするものである。具体的には日本のムスリム女性を対象とし、彼女らが差別を警戒したりそれに傷つけられたりしつつ、いかにしてムスリム女性として日常生活を送ることができているのかということを考察する。さらには、彼女らの日常的相互行為の蓄積が自身をどう捉えるかということにいかなる影響を及ぼしているのかということも明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、インターセクショナルな状況にあると考えられる日本のムスリム女性らが、どのようにして日常的相互行為を成立させているのかを明らかにすることである。その中でもとりわけマイクロアグレッションに相当する日常的な暴力の経験や、またそうした状況の中で行われる相互行為に着目する。 2023年度は調査として日本ルーツのムスリム第2世代の対象としインタビューを行った。インタビューの分析を行った結果、日本においてムスリムとして育った彼らは成長の過程で自然とムスリムとしてのアイデンティティが「身につく」ようになる場合とそうでない場合があることが明らかになった。後者の場合に対してさらなる分析を行い、彼らがムスリムとしてのアイデンティティを自ら「身につける」よう自発的に努力を行うようになる場合があることが明らかになった。 さらに、スティグマを持つ人が日常生活において相互行為実践を繰り返すことで、パッシング・カヴァリングを含めた相互行為の技法を習得していくことは、熟練した演技者として自立していくことであるというよりは、被差別者として脆弱性(ヴァルネラビリティ)を持つ彼らが、他者との関係を構築・維持することで、それをスティグマにより安定した相互行為ができない場合のセーフティネットのようなものとしているのではないかと言うことが示唆された。 本研究では、日本のムスリム女性らが女性であることとムスリムであることの両面かつその両者が結びつく形の多様な状況を日常的に経験しており、その中に彼女らを差別・抑圧するような状況がありうること、そうした状況において日常的相互行為を成り立たせるために、必要に応じて彼女らへの差別的処遇に何らかの対応を行なっていることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)