Project/Area Number |
22KJ2166
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Project/Area Number (Other) |
22J13569 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉田 航 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機開殻分子集合系 / 不対電子 / ヒュッケル模型 / ラダーグラフ / 電荷分布 / 原子価結合法 / 分子集合系 / 配置間相互作用 / 電子相関 |
Outline of Research at the Start |
有機開殻分子は高活性な不対電子に起因した優れた三次非線形光学(NLO)応答を示すことから、新奇なフォトニクス分野における基礎材料として注目されている。このような材料設計のために、単分子から分子集合系、バルクに至る各スケールにおいて、三次NLO物性の制御指針を確立することが求められている。本研究では、有機開殻分子集合系を統一的に扱うための、量子化学に基づく理論構築と計算・解析法を開発し、検討例の少ない分子集合系レベルでの三次NLO物性の制御指針構築を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
有機開殻分子は局在化した不対電子に起因する高い三次非線形光学(NLO)物性を有することから、新奇量子機能性材料としての応用が期待されている。このような材料設計を行う上で、集合型構造と電子状態、電子状態と三次NLO物性の関係性を段階的に解明することが重要となる。本研究では、有機開殻分子集合系の電子状態を統一的に扱うための理論模型や計算・解析法を開発し、検討例の少ない分子集合系レベルの三次NLO物性制御に関する新たな知見を得ることを目的とする。本年度は、局所的な不対電子間相互作用の指標を導入し、不対電子間相互作用と集合系の最高占有分子軌道(HOMO)と最低非占有分子軌道(LUMO)のエネルギー差(HOMO-LUMO gap)の関係性を検討した。ヒュッケル模型を用いた検討から集合系のHOMO-LUMO gapが消失する新しい条件を見出した。さらに、この性質が同様の幾何構造を有する有機開殻分子集合系においても成り立つことを量子化学計算に基づく検討により明らかにした。これらの成果は査読を経て国際的に著名な学術誌に掲載されている。 それに加え、昨年度、構造因子として電子酸化状態と軌道広がり、電子状態の因子として電荷密度に着目して、集合系構造と電子状態の相関についての検討に関して、原子価配置間相互作用(VBCI)模型に基づくさらなる解析を行った。これらの成果も査読を経て国際的に著名な学術誌に掲載されている。
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