Project/Area Number |
22KJ2412
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Project/Area Number (Other) |
22J00743 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Osaka University (2023) Kyushu University (2022) |
Principal Investigator |
山澤 春菜 大阪大学, 工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | Hybrid Ventilation / Personal Ventilation / Stratified Ventilation / Digital Twin / Ventilation Efficiency / Transfer probability |
Outline of Research at the Start |
本研究では、呼吸に伴う経気道曝露濃度を制御目標とした局所領域換気制御を機械換気システムで担保し、室の全般的な換気制御を自然換気と高効率機械換気システムを併用して対応する新しい視点でのハイブリッド型パーソナル換気システムの開発を目的とする。 本研究において,制御対象となる居住者を再現する精緻な人体モデルの開発,自然換気における外気導入手法の提案,自然換気と機械換気を併用した環境下における居住者に着目した換気効率の最適制御手法の構築,室内環境のコンピュータ解析技術の確立,呼吸空気質の定量的な評価指標の開発を行い,これらをもとにした最適設計法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、自然換気と機械換気を組み合わせた従来型のハイブリッド換気システムに居住者の呼吸空気質制御を目的としたパーソナル換気の概念を加味した新たな換気システム(Personalized- Hybrid Ventilation System:P-HV)を提案し、数値解析技術(Digital Twin)を基盤とした設計法の確立に取り組む. (i) 制御対象となる居住者を再現する精緻な数値人体モデルの開発、(ii) 変動する外界条件下でも自然換気により高効率な成層換気を実現する外気導入手法の提案、(iii) 自然換気とのハイブリッド運用下でも居住域の換気効率最適化する制御ロジックの構築、(iv) 室内に形成される流れ場・温度場・濃度場と人体周辺微気象の連成解析技術の確立、(v) 呼吸空気質の定量的な評価指標(Purging Flow Rate & Transfer Probability)の開発が必須であり、本研究ではこれらを統合した数値解析プラットフォームの開発を目的とする. 2023年度は,特に(i)数値人体モデルの構築を行い,また,(iii)自然換気方式とパーソナル換気方式を組み合わせながら,外気・パーソナル換気条件を変化させることで室内環境・呼吸空気質の評価を行なった.これらの手法をもとに,時変動する外気条件に合わせてパーソナル換気条件を制御することが可能となると考える.また,これらの結果は昨年度中に1件,今年度中に3件の学会発表を予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高効率換気空調方式を有する室において,給気条件が室内の温度・換気効率,模擬人体周辺という局所的な環境に与える影響を実大実験により検討した.加えて,本換気方式の特徴である給気の衝突噴流について,風速分布を詳細に得た.この結果の一部を国際会議(IAQVEC2023)において発表予定した.加えて,一般的に影響を無視されることも多い排気条件についても設置高さをパラメーターとして数値流体力学により室内環境への影響を検討し,その内容について国際会議(AIVC2023)において発表した.これらは全て大阪大学の小林准教授ら,及びイェブレ大学(スウェーデン)のCehlin准教授らとの国際共同研究として行っており,国際会議における発表後,数値流体力学による追加の検討を加えて国際共著論文として投稿する予定である. 2024年4月末のスウェーデンにおける学会に合わせてそのための打ち合わせを予定している. 2023年度は,数値人体モデルの構築を行い,また,それを用いて自然換気方式とパーソナル換気方式を組み合わせながら,外気・パーソナル換気条件を変化させることで室内環境・呼吸空気質の評価を行なった.これらをもとにすると,時変動する外気条件に合わせてパーソナル換気条件を制御することが可能となる.また,これらの結果は昨年度中に1件,今年度中に3件の学会発表を予定している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,2023年度に作成した数値人体モデルを用い,自然換気とパーソナル換気を併用して行う場合の最適な外気導入手法を提案することを目指す.この検討は,数値流体力学をもとに行う.現状の自然換気の適用可能外気温度の上下限値を広げるとともに,換気量が十分でない自然換気条件においてもパーソナル換気を組み合わせることでより良い空気質を確保することを目指す.この際,現在は定常状態を仮定した境界条件にて行なっている検討を非定常状態まで拡張し,最終的には,自然換気研究において非常に重要な,時事刻々と変動する外界条件を考慮した検討を行う.その際の制御ロジックも新規に開発する必要があるが,このロジックに前述の数値人体モデルを組み込むことで,より実際的で詳細な制御を可能とすることを,精緻な数値人体モデルを組み込んだ数値流体力学をもとに目指す.これらの検討を行いながら,呼吸空気質を対象とした新たな定量的評価指標(Purging Flow Rate & Transfer Probability)を開発するものとする.
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